2003 Fiscal Year Annual Research Report
認証・暗号化・負荷分散の機能を持つ情報コンセント管理用サーバの実装と評価
Project/Area Number |
14580449
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
中西 通雄 大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (30227847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 剛史 大阪大学, サイバーメディアセンター, 助手 (60324860)
桝田 秀夫 大阪大学, サイバーメディアセンター, 助手 (90304063)
重弘 裕二 大阪工業大学, 工学部, 助教授 (40243175)
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Keywords | 情報コンセント / 利用者認証 / 利用者追跡 / 負荷分散 / セキュリティ / PPPoE |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画は,前年度に試作したプロトタイプシステムをベースとして,(1)複数の認証方式を追加・選択する機能の実現,(2)通信路の暗号化を追加・選択する機能の実現,(3)サーバの負荷分散(クラスタリング)機能への暗号化機能の追加,および,(4)プロトタイプシステムの運用による評価であった. まず,(1)と(2)に対しては,サーバ側でPPPoEとPPTPのそれぞれをサポートするプロセスが1枚のネットワークカードを共有できる仕組みを実現した.これにより,利用者はどちらのプロトコルでも選択して利用できる.(2)については,PPPoEとPPTPのどちらでも,暗号化手段としてMPPEを使えるようにした.(3)の負荷分散に対しては,複数サーバで構成しているときに,サーバ・クライアント間のセッションを別のサーバに移動させることで実現した.また,MPPE機能で使われている初期ベクタなどのシステム内部情報を取り出すAPIを,サーバのカーネルモジュールに追加することにより,暗号化を負荷分散機能に組み込むことができた.さらに(4)に対しては,学生食堂にて継続的に実証実験を続けた. PPPoEとPPTPの選択,およびMPPEによる暗号化を追加できるようにしたほか,クライアント側のプロキシ設定なども自動化できるようにしたので,スループットが若干落ちてもよい場合には,Windows(98/Me/2000/XP)に含まれているPPTPを利用してもらうことで,PPPoE用ドライバの配布やインストールの支援といった運用上の手間の問題を軽減できた.より高い通信速度を必要とする利用者は,多少のインストールの手間はかかるものの,PPPoEを選択することができる.また,さらにセキュリティが必要な場合には暗号化を追加できる.このように利用者のニーズに応じた運用が可能であることを実証した.
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[Publications] Akinori Saitoh, Hideo Masuda: "A transparent session migration and transparent fail-over protocol for PPPoE server cluster"Proceedings of International Symposium of Applications and the Internet (SAINT2004). 255-261 (2004)
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[Publications] 太田範, 桝田秀夫, 齊藤明紀, 増澤利光: "個人所有の計算機を想定した計算機環境でのモバイルエージェントを用いた教育支援システム"FIT(情報科学技術フォーラム)2003情報技術レターズ. LN-006. 385-386 (2003)
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[Publications] Hideo Masuda, Michio Nakanishi: "Secure wireless LAN service at a COOP cafeteria"Proceedings of IEEE Pacific Rim Conference on Communications, Computers and Signal Processing (PACRIM'03). 704-707 (2003)
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[Publications] 桝田秀夫, 竹村亮介, 大角祐介, 中西通雄: "生協食堂における無線LANサービス実証実験(続編)"2003年PCカンファレンス論文集. 383-384 (2003)
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[Publications] 太田範, 桝田秀夫, 齊藤明紀, 増澤利光: "エージェントを用いた教育支援システムの運用"2003年PCカンファレンス論文集. 293-294 (2003)