2002 Fiscal Year Annual Research Report
クラッドに有感層をもつ新しい放射線/化学量分布測定用光ファイバセンサーの開発
Project/Area Number |
14580544
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Research Institution | Toyama National College of Technology |
Principal Investigator |
高田 英治 富山工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (00270885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広石 大介 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (20199110)
中沢 正治 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00010976)
高廣 政彦 富山工業高等専門学校, 環境材料工学科, 助教授 (10270240)
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Keywords | 放射線 / 化学量 / 酸素 / 光ファイバ / センサー / クラッド |
Research Abstract |
従来の放射線測定用光ファイバは、コア部に波長シフトなどを目的としたシンチレータを添加したものであった。この場合、放射線照射とともにコア部が着色し、伝送損失が大きくなるという問題点があった。そこで、本研究では、コア部ではなく、クラッド部にシンチレータをおく新しい構造の光ファイバシンチレータについて検討した。現在までのところ、クラッド部での発光を有効にコア部に導き、ファイバ端に向けて効率よく伝送する構造について検討を行った。その結果、ポリスチレンコアの光ファイバをクラッド及びコアの一部を除去し、その部分にシンチレータ材を密着させれば、シンチレータによる発光がコア部にトラップされることを確認した。従って、クラッド/コアの除去部にシンチレータ材を設置した構造を複数個作製すれば、光ファイバの両端からの信号にTime of Flight法を適用する手法により、複数点の放射線分布を離散的に測定可能となる。今後は、ポリスチレンにDPO、p-terphenylなどを溶解した材料を、クラッド/コアを除去した部分に固着させ、多点測定による分布測定の可能性を実証する予定である。 一方、化学量センサに関しては、酸素測定を主な対象として検討を行った。酸素測定用色素に関する調査を行い、ルテニウム錯体を用いる方向で準備を行っている。測定用チャンバの整備も終了し、平成15年度にはゾルゲル法によって作製した膜の酸素に対する応答性評価を行う。また、クラッド部にポリマーが使用されている石英コア光ファイバ(HPCF)のクラッド部を除去し、その部分に酸素有感部を作製して酸素測定可能性を評価する予定である。
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