2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15020270
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
長崎 栄三 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター, 総合研究官 (50141982)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長尾 篤志 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・研究開発部, 教育課程調査官
太田 伸也 弘前大学, 教育学部, 教授 (50322920)
吉川 成夫 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・研究開発部, 教育課程調査官
国宗 進 静岡大学, 教育学部, 教授 (50214979)
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Keywords | 数学教育 / 指導内容 / 教育課程 / 学力調査 / 教育課程実施状況調査 |
Research Abstract |
1.算数・数学の教育課程における「内容」の同定 (1)算数・数学の内容の選択とその配列を考える場合の「内容」には2つの考え方を採ることができる。1つは,単元を構成できるものとしての大きな内容(「内容のまとまり」)であり,もう1つは,「内容のまとまり」を構成する小さな内容(「小さな内容」)である。 2.これまでの小中学校の算数・数学の教育課程における内容とその配列 (1)最近の算数・数学の学習指導要領における「内容のまとまり」のほとんどが,継続的に選択されている。(2)最近の算数・数学の学習指導要領における「内容のまとまり」の学年配当は,多くの内容がある特定の学年に安定している。(3)最近の算数・数学の学習指導要領において、選択や配当学年で安定していない「小さな内容」がある。 3.児童・生徒の現在及び過去の達成度 (1)戦後,児童・生徒の算数・数学の達成度を全国的に大規模に調べることは,1960年代には盛んに行われていたが,その後,約20年間は途絶え,1980年代に再開されるようになった。(2)調査の平均通過率を見ると,1960年代と,1980年代以降では,差が見られ,前者は概ね40%位であるが,後者は60%位である。(3)算数・数学の「内容のまとまり」の選択について考える際の基準としては,内容のまとまり全体の平均通過率,内容のまとまりの3観点ごとの平均通過率が考えられる。(4)算数・数学の「内容のまとまり」の選択を,3観点の通過率を基準に考えると,最近の「内容のまとまり」については,60%,70%,80%という基準を満たさないものもある。(5)算数・数学の内容を問題ごとに見てみると,時代によってその通過率は変化するが,多くの場合,10%ぐらいの幅に収まっている。 4.研究者調査,保護者調査 平成16年2月から3月にかけて、算数・数学内容の配列等に関する社会の意識を分析するために、研究者、保護者を対象とする調査を実施した。分析は来年度に行う。
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