2004 Fiscal Year Annual Research Report
IT活用による『資本論』第2部成立過程の全容解明と関連刊本・草稿のデータベース化
Project/Area Number |
15203009
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大村 泉 東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50137395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守 健二 東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (20220006)
窪 俊一 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (50161659)
宮川 彰 東京都立大学, 経済学部, 教授 (20128581)
八柳 良次郎 静岡大学, 情報学部, 教授 (20166531)
大野 節夫 同志社大学, 経済学部, 教授 (00066292)
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Keywords | マルクス / エンゲルス / 『資本論』第2部エンゲルス編集原稿 / 資本論 / マルクス / エンゲルス問題 / デジタルマルクス / 新MEGA / ロシア国立社会=政治史アルヒーフ |
Research Abstract |
平成16年度に取り組んだ課題は、(1)ベルリン=ブランデンブルク科学アカデミーとの密接な協力のもとに,新MEGA第II部第12巻「『資本論』第2部エンゲルス編集原稿」の編集テキストを印刷テキストに加工すること、(2)エンゲルスが、この「編集原稿」(1884-1885年)にさらに手を加え、『資本論』第2部初版(1885年)再版(1893年)を編集刊行する過程を解明し、成果を新MEGA第II部第13巻編集テキストに取り纏めること、(3)平成15年に開始したデータベースを拡充補完することであった。 課題(1)では、MEGAの事務局を担当するベルリン=ブランデンブルク科学アカデミーに提出していた新MEGA第II部第12巻「『資本論』第2部エンゲルス編集原稿」の編集テキストへのドイツ人専門家による鑑閲(Gutaachten)を踏まえ、ここで指摘された点について、精査のうえ、テキストの改善に取り組んだ。本巻は次年度秋には刊行されることが確定した。大村はこの成果を、ナポリおよびボンで開催された国際学会、国際研究集会で報告した。国内では、大村、宮川、守がその成果を経済理論学会2004年度全国大会(於:大阪経済大学、2004年10月)で報告した。また2004年夏に本研究参加者全員が加わった座談会を開催し主論点を『経済』誌で公表した 課題(2)では、(a)新MEGA第II部第13巻の本文テキストの確定と、(b)初版原稿と「編集原稿」との、また初版原稿と再版原稿との異同の解明とリストアップに取り組んだ。(a)についてはこの確定を終え、校正を残すだけとなった。(b)では機械的な照合精査はこれを完了することができた。 第(3)課題の拡充補完では、平成15年度にOCRによってデジタル化した(1)新MEGA第II部第4巻(『資本論』第2部草稿I)(2)『資本論』第2部初版及び再版のデジタルテキストの再点検、(3)モスクワ・ロシア国立社会=政治史アルヒーフでの関連するマルクス/エンゲルスの草稿画像蒐集とその編集を中心に取り組んだ。計画は順調に進行した。
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Research Products
(2 results)