2003 Fiscal Year Annual Research Report
試料水平型実験室超軟X線分光スペクトル測定装置の開発
Project/Area Number |
15205012
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
脇田 久伸 福岡大学, 理学部, 教授 (50078581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 孝 (株)コベルコ科研, 物理解析部, 主幹研究員
谷口 一雄 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (50076832)
栗崎 敏 福岡大学, 理学部, 助手 (20268973)
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Keywords | 超軟X線分光 / XANESスペクトル / レーザー衝撃光源 / 国際情報交換 / アメリカ / 実験室系 |
Research Abstract |
今年度は超軟X線の発生源として強力なパルスレーザー衝撃光源を用いた実験室超軟X線分光スペクトル測定装置の設計および装置の製作を行った。本装置の設計は海外共同研究者Perera氏およびALSグループと共同で行い、装置の製作はEUV Technology社に全面的協力を仰いで行った。レーザー衝撃光源を用いることで超軟X線分光スペクトル測定装置を小型化することが可能となり、通常の実験室系スペクトル計測装置と同様に試料を水平に設置したまま測定できる装置が製作できた。設計・製作途中で部品調達に多少困難があったが、単結晶はもちろん粉末試料の分光スペクトル測定も可能な装置を開発できた。なお、海外での装置製作のため関税および消費税がその他の経費として必要となった。来年度は溶液試料の分光スペクトル測定も可能とするため引き続き装置の改造をめざしている。 今年度製作した装置の性能評価を行うために標準試料としてポリアザ金属錯体や軽金属薄膜試料の合成や調整を行った。得られた試料の超軟X線分光スペクトルの測定を分子科学研究所のUV-SORやアメリカのLawrence Berkeley National LaboratoryのALSで行った。測定したXANESスペクトルはDV-Xα分子軌道法やGaussian98などのプログラムを用いて解析を行った。得られた解析結果は今回作成した装置の性能評価を行うための標準として用いる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] P.Nachimuthu: "Electronic and Structural Properties of "Smart Window" and Liquids Using In-situ X-ray Absorption Spectroscopy"J.Alloys Comp.. 362(1-2). 124-132 (2004)
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[Publications] S.Matsuo: "Role in Photocatalysis and Coordination Structure of Metal Ions Adsorbed on Titanium Dioxide Particles : A Comparison between Lanthanide and Iron Ions"Appl.Surf.Sci.. (in press). (2004)
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[Publications] S.Matsuo: "Electronic Structures of Crystalline and Aqueous Solutions of LiBr, NaBr, KBr, and KBrO_3 : In Situ Br L-edge Near-edge X-ray Absorption Fine Structure"J.Phys.Chem.B. 107. 12562-12565 (2003)
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[Publications] 栗崎 敏: "XAFS法による金属錯体の溶存構造解析"X線分析の進歩. 34. 41-51 (2003)
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[Publications] 松尾修司: "新しく開発した液体セルシステムによる軽金属塩水溶液の軟X線吸収分光測定"X線分析の進歩. 34. 115-123 (2003)
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[Publications] 山重 寿夫: "配位子の軟X線吸収スペクトルによる金属ポルフィリン錯体の状態分析"X線分析の進歩. 34. 217-225 (2003)