2005 Fiscal Year Annual Research Report
抗腫瘍免疫能の賦活化を企図したテーラーメード型前立腺癌遺伝子治療の開発基盤研究
Project/Area Number |
15209052
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
公文 裕巳 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30144760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
那須 保友 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (20237572)
中山 睿一 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (60180428)
山田 雅夫 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (40166731)
藤原 俊義 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教授 (00304303)
江原 伸 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (70379741)
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Keywords | 前立腺癌 / 遺伝子治療 / 自殺遺伝子 / HSV-tk / Interleukin-12 |
Research Abstract |
1)HSV-tk遺伝子治療臨床研究の実施 遺伝子治療を実施した内分泌療法局所再燃前立腺癌9例に対して回遺伝子治療を実施、その後の経過を慎重に観察し、投与に伴う安全性を確認するとともに、PSAを指標とした治療効果を認した。尿中へのベクター排泄は当日のみであり血液中への移行はほとんど認められず、血中の中和抗体価の上昇も一過性で中等度であった。6例の患者においてPSAの低下(平均39.3%)を認めた。腫瘍効果と患者の免疫学的なプロフィールを治療前後において解析した。その結果治療効果発現群は治療効果非発現群に比して治療前のCD8陽性リンパ球、NK細胞の比率が高く治療後も上昇する傾向を認めた。また血液中のインターフェロンγの濃度についても同様の傾向を認めた。治療前における生体の免疫環境がその後の治療効果を左右することが示唆された。Interleukin-12(IL-12)、樹状細胞療法などによる免疫賦活化による作用増強の可能性も合わせて示唆された。 2)Interleukin-12(IL-12)遺伝子による遺伝子治療臨床研究の実施準備 学内での実施承認をうけた内分泌療法抵抗性再燃前立腺癌を対象とした臨床研究を実施すべく、国への申請作業を実施するとともに、ベクター作製調整等の打ち合わせをベイラー医科大学において実施した。 3)他の免疫療法の実施 遺伝子治療と併用する可能性を有する免疫治療について(HLA-A24,4拘束性PSMAペプチドをパルスした樹状細胞療法。NY-ESO-1蛋白を用いたワクチン療法)、倫理委員会での承認を得た後治療を実施した。
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Research Products
(5 results)