2004 Fiscal Year Annual Research Report
日本型がん集学的アプローチのためのケア提供システムモデル開発と評価
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15209074
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
小松 浩子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (60158300)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
射場 典子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (00258980)
林 直子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (30327978)
村上 好恵 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (70384659)
飯岡 由紀子 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (40275318)
松崎 直子 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (90365841)
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Keywords | がん集学的アプローチ / ケア提供システム / ケアの質の保証 / ケアの継続 / 協働 |
Research Abstract |
がんの医療の発展に伴い、治療の選択肢が広がり、複数の治療法が外来で行われるようになった。本研究では、治療の場が変わり、継続的に複数の治療が行われるとき、治療効果を最大限に高めるとともに、患者が移り変わる治療に適切に対応し、治療環境やシステムに戸惑うことなくQOLを維持・向上できるよう、「日本型がん集学的アプローチのためのケア提供システムモデルの開発」をめざしている。 本年度は、これまで実施した「外来通院治療部門を中心としたがん医療システムの構造的・機能的要素」に関するヒアリング調査結果の質的分析をすすめた。その結果、構造的・機能的要素を構成するコアカテゴリーとして、<多重性><継続性><相互依存性><自律性>を見出した。さらに、がん集学的アプローチの先駆的実践を行っている米国MD Anderson Cancer Centerの視察調査を行い、ケア提供システムの現状と課題を把握した。医療保険制度ならびに臨床研究への取り組み・制度の相違を考慮にいれ、わが国のがん医療の現状を踏まえつつ、視察調査を分析した結果、〔学術上の連携・協働を維持・向上するためのスタッフに対する継続教育の重要性〕〔患者を中心とした医療サービスの質および効率性の維持・向上を志向するソフト面とハード面のシステムづくり〕〔患者が医療サービスを上手に活用するための賢い知恵の獲得や普及、そのための健康資源活用システム整備〕などが明確化された。これらのデータに基づき、現実の乳がん医療の中で、「日本型がん集学的アプローチのためのケア提供システムモデル」を開発するにあたり、前述の構造的・機能的要素がどの程度医療システムとして運用されつつあるのか、それを医療者や患者はどのように認識しているのかについて、全国規模によるアンケート調査を実施した。現在、調査の継続とデータの分析を平行して行っており、モデル試案のための具体的な課題の検討をすすめている。
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Research Products
(2 results)