2006 Fiscal Year Annual Research Report
日本型がん集学的アプローチのためのケア提供システムモデル開発と評価
Project/Area Number |
15209074
|
Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
小松 浩子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (60158300)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 和弘 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (50222170)
中村 清吾 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (70439511)
鈴木 久美 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (60226503)
冨田 美和 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (50384665)
市川 和可子 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (70322344)
|
Keywords | がん集学的アプローチ / ケア提供システム / ケアの質の保証 / ケアの継続性 / 協働 |
Research Abstract |
本研究の目的は、複雑・高度化するがん診断・治療の過程において、一貫して良質で効果的な治療・ケアが集結できるような日本型がん集学的アプローチのためのケア提供システムモデル試案を開発し、その妥当性と有用性を評価することである。最終年度は以下のことを行った。A.ケア提供システムモデルの試案作成:(1)乳がんに焦点化したモデル考案を試みた。S病院ブレストチームメンバー、乳がんサポートプログラムに参与する患者をコアメンバーに加えたプロジェクトチームを結成し、内容を検討、精選した。(2)ケア提供システムモデルは「患者-医療者情報共有型」乳がん集学的アプローチとして実用化し、次の3つのケアプログラムを含めた。a.リソースナースによるチームメンバー間および医療者と患者間の協働・連携の強化、b.乳がん医療情報共有システムを用いた効率的なチームカンファレンスの運用、c.患者のチーム医療への主体的な参与をナビゲートするセルフケアブックの活用。なお、乳がん医療情報共有システムではチームとして共有すべき情報やデータを検討し、電子カルテのデータ後利用を実現するための基盤データベースとして設計した。これらは、患者の全体像が把握できる支援的帳票としてカンファレンスシート、治療経過フローマップ、ならびに、セルフケアに関する情報を患者と医療者が相互に交換できるセルフケアシートなどを含んでいる。B.本プログラムの臨床適用と評価:(1)プログラムの導入にあたり<医療情報共有システムの活用>ならびにくリソースナースの役割・機能>に関するワークショップを行った。(2)妥当性と有用性の評価は、術前化学療法を受ける乳がん患者を対象に、本プログラムを臨床適用した実験群と通常のケアを提供する対照群を層化割付けし、患者満足度、QOL、化学療法遂行率などをアウトカムとした準実験的デザインにより行った。
|
Research Products
(3 results)