2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15252008
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
北原 淳 名古屋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (30107916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平川 均 名古屋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (60199049)
竹内 常善 名古屋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (90093773)
田丸 征克 名古屋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10304718)
中屋 信彦 名古屋大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (20325559)
上田 曜子 同志社大学, 経済学部, 教授 (20223472)
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Keywords | 一村一品運動 / 国境貿易 / 農村工業 / 中国の雑貨産業 / 中小企業の対外投資 / 産業クラスター / 台湾の中小企業 / 東西回廊 |
Research Abstract |
東南アジア班は、タイ農村工業について、中小企業振興事務所、JETROバンコク事務所、チュラロンコーン大学、タンボン自治組織役場、コンケーン市公設市場で調査した。そこから(1)現政権の重要な農村開発政策である一村一品運動は、生産者以上に物流関係者に利益を与えている、(2)この意味で、同運動は、特色ある一村一品生産による特産地形成という理念に沿うものではなくなっている、(3)生産者と流通業者の分業関係は、伝統的な米売買のそれを継承している感があり、生産者の流通業者に対する関係は依然弱い、との仮説を得た。また同班は、カンボジアと東西回廊の一部(ベトナム・ラオス)の投資環境を視察した。現地政府関係者は、日本のODAによるインフラ整備のみならず、民間企業の直接投資による経済効果を期待していたが、順調に進むと考えられるのはベトナムのみであり、カンボジアとラオスに日本企業が多額の投資をするのは難しいという印象を持った。 中国班は、江蘇省社会科学院と共同で丹陽における雑貨産業の中小企業経営に関する調査、セッコウ大学経済学院との共同で永康・義烏の企業合計11社について聞き取り調査を行い、両市当局と面談した。雑貨産業の中小企業については、中間報告書『中国工業の地域的基礎』(130頁)を現在印刷中である。韓国・台湾班は、継続中の慶北大学(韓国)、中華経済研究院(台湾)との共同研究を進めるため、両国・地域の経済発展と中小企業の役割に関して中華経済研究院においてワークショップを開催し、企業調査を行った。そこでは、(1)伝統的に中小企業の役割が確認されてきた台湾において近年役割が低下し、対照的に韓国で拡大している、(2)両地域とも中国の影響が拡大し、対中投資が急増している、(3)そのため、新しい状況への対応が課題となり、新たな中小企業発展政策が模索されている、といった両国・地域の中小企業の最近の特徴が確認された。
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Research Products
(6 results)
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[Book] アジア経済論2004
Author(s)
北原 淳(編著)
Total Pages
322
Publisher
ミネルヴァ書房
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より