2004 Fiscal Year Annual Research Report
開発著しいハノイ都市圏における近郊農村・下町・新住宅地の町づくり研究
Project/Area Number |
15254004
|
Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
友田 博通 昭和女子大学, 国際文化研究所, 教授 (00155582)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 幸正 東京都立大学, 工学部, 助教授 (10191347)
島田 敏男 奈良文化財研究所, 平城宮跡発掘調査部遺構調査室, 室長 (60187432)
福川 裕一 千葉大学, 工学部, 教授 (90156761)
モリス マーティン 千葉大学, 工学部, 助教授 (20282444)
篠崎 正彦 昭和女子大学短期大学部, 生活文化学科, 講師 (10312175)
|
Keywords | ハノイ / 近郊伝統農村 / 都市下町 / 新住宅地 / 文化財保存 / 伝統重視 / 将来像策定 / 計画策定 |
Research Abstract |
本研究は、急速な開発途上にあるハノイ都市圏において都市下町・近郊新興住宅地・都市郊外農村での生活環境の実態と変化を比較研究することにより、伝統と近代化の調和のとれた都市づくりを目指すものである。各プロジェクトは、ハノイ市・建設省・文化情報省と密接な協力の上で住民参加により進めてきた実践的な研究である。 都市下町としたハノイ旧市街は、ハノイ市とマーメイ・ハンボン・ハンバックの各通りを中心に重点保存地区とすることを基本に5月に国指定文化財保存地区に指定された。16年度はこの3つの通りの居住者調査と住宅調査を完了、17年度はハンボン47番の家屋修復を中心に保存計画を策定、修復工事への国際協力を呼びかける。 近郊新興住宅地は、中低層住宅建設から、現在は南部の高層・超高層住宅へとシフト、さらに再開発型超高層住宅建設が予定される。外国型住宅建設から、住宅の質、ベトナム的住宅型の創造も注目され始めた。16年度はハノイ市南の超高層住宅を調査、17年度は行政・専門家・住民を巻き込み、ベトナム独自の住宅型の創造を目指す。 都市郊外農村としたドンラム村は、16年度9月までの調査をもとに保存計画案を作成、12月に内容を削除し項目までを残した保存計画案を行政及び住民に報告した。ベトナム側は、ソンテイ市を中心にハテイ省・ドンラム村民を含めた作業WGを結成、保存計画書の内容をベトナム側独自のものとして作成中である。17年4月に保存計画書作成、7月に文化財国指定、18年度よりベトナム政府予算で文化財保存がスタートする。 また、16年度までは3地区に分かれて調査を実施したが、17年度は3地区共通で住宅ばかりでなく衣食住の現況、伝統文化の残存形態を含めた生活総合的視点で調査を実施し、3地区の生活比較研究に着手する。これにより、急速な開発がもたらす生活の歪みの実態を明らかにし、これを克服する町づくり手法を提案したい。
|
Research Products
(10 results)