2004 Fiscal Year Annual Research Report
踊る技術の習熟と体感による舞踊運動の感情価との関係
Project/Area Number |
15300213
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
柴 眞理子 神戸大学, 発達科学部, 教授 (70144558)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 正登 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (90209388)
米谷 淳 神戸大学, 大学教育研究センター, 教授 (70157121)
小高 直樹 神戸大学, 発達科学部, 教授 (30204217)
西 洋子 東洋英和女学院大学, 国際社会学部, 教授 (40190863)
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Keywords | 舞踊運動 / 体感 / 感情価 / Frame-DIAS II / 動作分析 |
Research Abstract |
3年計画の2年目である平成16年度は、舞踊研究者2名を研究協力者に加えて下記の様に研究を進め、成果の一部を舞踊学会及び共創シンポジウムで発表した。 1,同じ舞踊運動を繰り返し踊ることと体感の関係 舞踊経験のほとんどない大学生13名を対象に、5週間にわたり、週に1度「楽しい・悲しい・怒り」の3つの舞踊運動を踊ることを求め、体感評価実験を実施した。 その結果、同じ舞踊運動を繰り返し踊ることによる体感の変化は次の3つのプロセスを経ることが明らかになった。(1)動きを覚えることに必死で、体感を意識する余裕がない(2)動きを覚えてスムーズに踊れるようになり、踊りながら自分の気持ちや気分を感じ取れるようになる(3)自分のリズムで踊り、自分らしさを表現できる。 2,舞踊運動の習熟のプロセスの検討 Frame-DIASIIを用いて学生の舞踊運動の動作分析を行い、同じ舞踊運動を5回踊っていく過程で舞踊運動がどのように変容していくのか、その変容の特徴を捉えた。そこでは舞踊運動の動作分析の手法について興味深い課題が得られた。 3、1,2の結果を受けて、舞踊の基本感情を表す舞踊運動の性質をより深く探求するために、「楽しい・悲しい・怒り」を表す舞踊運動を、それぞれ異なる感情を表す舞踊運動へと変化させ、それらを舞踊家に踊ることを求め、プロのカメラマンに撮影を依頼し、今後の実験時に、被験者に提示するモデルとなるビデオテープを作成した。 4,心身に障害をもつ人々の体感にふさわしい舞踊運動の作成 舞踊における基本感情を表す8つの舞踊運動の中から「楽しい・悲しい・怒り」を表す舞踊運動について、それぞれの舞踊運動を運動要素に分解して、心身に障害を持つ人々がすぐに踊ることができ、且つ体感を容易に得られる舞踊運動を考案し、ビデオテープを作成した。 5、8つの舞踊運動に関する体感の日中比較実験を実施した。
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