2005 Fiscal Year Annual Research Report
踊る技術の習熟と体感による舞踊運動の感情価との関係
Project/Area Number |
15300213
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
柴 眞理子 神戸大学, 発達科学部, 教授 (70144558)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 正登 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (90209388)
米谷 淳 神戸大学, 大学教育推進機構, 教授 (70157121)
小高 直樹 神戸大学, 発達科学部, 教授 (30204217)
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Keywords | 舞踊運動 / 感情 / 体感 / 動作分析 |
Research Abstract |
3年計画の最終年度あたる平成17年度は、16年度に引き続き舞踊研究者2名を研究協力者に加えて下記の様に研究を進め、成果の一部を舞踊学会及び国際感性ワークショップで発表した。 1,同じ舞踊運動を繰り返し踊ることと体感の関係 平成16年度の研究で得られた、同じ舞踊運動を繰り返し踊ることによる体感の変化の3つのプロセスの信頼性を検証するために、舞踊経験のほとんどない大学生を対象に、一つの舞踊運動を運動要素に分解する、群で踊る、隊形を変化させるなどの指導を行いながら同じ舞踊運動を繰り返し踊ることで体感が明確になり、前述の3つのプロセスの存在を検証することができ、今後、現場での授業に取り入れることの有効性を確認した。 2,舞踊運動の動作分析のポイント スポーツの動作分析の項目は多岐にわたるが、舞踊運動の動作分析の目的は、その動作と表現性がどのような関係にあるかを客観的にみることにあるので、多岐にわたる動作分析の項目を検討した結果、舞踊運動の動作分析については、身体の高さの変動(頭・両手脚先・腰)を捉えれば、両者の関係を見ることが可能であることが明らかになった。 3、1,2の実験と分析を受けて、被験者にVTRで舞踊運動を提示するには、正面からの映像だけでなく、側面からの映像をみせることの必要性が認められた。そこで1年目に作成した8つの舞踊運動を舞踊家に踊ることを求め、それを正面と側面から撮影した。 4,精神病院に入院中の患者への実践 平成16年度作成した心身に障害を持つ人々がすぐに踊ることができ、且つ体感を容易に得られる3つの舞踊運動のうち2つを、精神病院に入院中の患者へ実施し、患者は2つの舞踊運動がもつ感情価を体感していることが窺われた。 5、スタヴァンガー大学(ノルウエー)で8つの舞踊運動に関する体感の印象評価実験を実施した。
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