2003 Fiscal Year Annual Research Report
微生物還元・蓄積作用を利用したレアメタル汚染の浄化及び資源回収技術の開発
Project/Area Number |
15310056
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
池 道彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40222856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 光雄 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40220347)
藤田 正憲 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70029289)
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Keywords | レアメタル / 廃水処理 / 土壌浄化 / セレン / ヒ素 / 異化還元作用 / Bacillus sp. SF-1 |
Research Abstract |
ハイテク産業での利用を中心に消費量が年々増加している微量(非)金属元素(レアメタル)による環境汚染と資源としての枯渇を防止することを目的として、レアメタルの還元・蓄積作用を有する特殊微生物を検索するとともに、それらを利用したレアメタル除去・回収バイオプロセスの構築を試みた。産業排水中にしばしば含まれるセレン酸を元素態にまで還元・無毒化し、固形物としての除去・回収を可能とする微生物Bacillus sp.SF-1は、セレンばかりでなく土壌汚染で問題になっている固相に吸着しやすいヒ酸を亜ヒ酸に還元し、土壌からのヒ素溶出にも適用し得ることが明らかとなった。また、それ以外にもテルル酸化物、硝酸、亜硝酸についても還元能を示す、multi-oxyanion還元微生物であることが判明し、レアメタル汚染管理への適用に極めて有望であることが示唆された。本微生物の有する還元酵素系は、セレン酸、ヒ酸、硝酸に対してそれぞれ異なるものであり、嫌気条件下での増殖の電子受容体として還元を行うものと考えられた。SF-1を用いた回分・連続の両リアクターを構築して、1mM〜2mMの高濃度でセレン酸を含有するモデル廃水の処理実験を行い、数時間〜1日程度の水理学的滞留時間でセレンを元素態にまで還元し、鉄塩を用いた簡易な凝集沈殿処理、もしくは限外ろ過により、完全に除去・回収が可能であることを実証した。また、本バイオリアクターにおけるSF-1及びセレンの挙動を表現する数学モデルを構築し、リアルスケールでの設計を補助するツールとして提示した。さらに、鉄やアルミとの共沈物として、あるいは土壌に吸着して固相中に存在するヒ酸を還元し、液相中へと溶出することで、土壌のヒ素汚染浄化にも適用できることが示唆された。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Yamamura S, Ike M, Fujita M: "Dissimilatory arsenate reduction by a facultative anaerobe, Bacillus sp. strain SF-1"Journal of Bioscience and Bioengineering. Vol.95(No.5). 454-460 (2003)