2004 Fiscal Year Annual Research Report
水中・底泥内におけるダイオキシン等難分解性物質の挙動とゼロエミッション処理技術
Project/Area Number |
15310064
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
菅原 正孝 大阪産業大学, 人間環境学部, 教授 (60026119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 博明 大阪産業大学, 工学部, 教授 (40135520)
寺島 泰 大阪産業大学, 人間環境学部, 教授 (50019717)
濱崎 竜英 大阪産業大学, 人間環境学部, 講師 (50340617)
林 新太郎 大阪産業大学, 工学部, 助手 (60268274)
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Keywords | ダイオキシン類 / 底泥 / 粒度分布 / 粒度とダイオキシン / 有機物とダイオキシン |
Research Abstract |
大阪府内の木津川と住吉川の底泥を粒径ごとに7つに分画し、それぞれに含まれるダイオキシン類を公定法により詳細に分析した。その結果、PCDDsについては木津川、住吉川ともにOCDDが最も多く、ついでHpCDDsとTeCDDsが多く、PCDFsについてはMCDFsを除いてDiCDFsからOCDFまで均等に分布していることがわかった。ただし、木津川については2塩素のDiCDFsがあまり見られず住吉川の結果と相違が見られた。co-PCBsを含め、両河川の底泥中ダイオキシン類には類似性が認められたが、排出源由来の差によると考えられる相違点があった。 粒度分布と粒径区分ごとのダイオキシン類含有量の比較について前年に引き続き詳細に検討した。底質自体は重量として425から2000μmの画分が41%で最も多く含まれており、次に多いのが20μm以下の粒子で約17%であることがわかった。これに対して粒径区分ごとに含まれるダイオキシン類については75μm以下の粒子に含まれるダイオキシン類が底質全体の約61%で、その中でも20μm以下の粒子が多く、底質全体の41%を占めていた。このことから、底質中に含まれるダイオキシン類はシルト以下の微粒子に多く含まれていることがわかる。底質の強熱含量を調べたところ、底質に含まれるダイオキシン類と有機物量には相関があること、また、底質中の微粒子(1〜10μm)は有機物を多く含み、沈降しにくい傾向が見られた。このことは、底質の処理において微粒子の処理が重要であることを示している。1μm以下の粒子を含む底質上澄み液を精密ろ過膜(孔径0.2μm)により処理したところ、ろ過水中にダイオキシン類はほとんど見られず、底質上澄み液の処理に精密ろ過が有効であることが明らかになった。
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Research Products
(6 results)