2006 Fiscal Year Annual Research Report
地域言語としての現代アラビア語の研究-教育戦略の検討とリソース開発
Project/Area Number |
15310167
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小杉 泰 京都大学, 大学院アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (50170254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中江 加津彦 関西外国語大学, 外国語学部, 助教授 (00330217)
長澤 栄治 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (00272493)
新妻 仁一 亜細亜大学, 国際関係学部, 教授 (90218082)
森 伸生 拓殖大学, 海外事情研究所, 教授 (20349202)
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Keywords | アラビア語 / 地域言語教育 / アラビア語定期刊行物データベース / アラビア語専門用語集 / 言語データのデジタル化 |
Research Abstract |
3年間にわたる研究活動をふまえて、第4年度には、次の5点において集約的な研究活動をおこない、所期の成果を得ることが出来た。 (1)日本におけるアラビア語教育の現状と問題点の検討:主として1970年以降の日本におけるアラビア語教育を様々な観点から実証的に検討し、それを報告ペーパー「日本におけるアラビア語教育をめくる一考察:教育戦略とリソース開発をめぐって」として集約したが、第4年度には、これをふまえてリソース開発などを推進した。また、個々のメンバーが、前年度までに収集された各国のアラビア語教科書およびアラブ圏での一般科目教科書を検討し、日本の事情との比較を行なった。 (2)語彙収集とリソース開発:辞書収集を継続し、種々の専門用語の採集および単語リスト作成を継続すると同時に、「アラビア語動詞活用表」を最終的なバージョンとした。また、イスラーム金融用語、イスラーム法学用語などの専門用語集の基礎データの作成を終了した。 (3)アラビア語定期刊行物(雑誌)の調査:第一年度から第三年度にかけて収集した総計482タイトルについてデータベースを構築し、また、その中から選択した雑誌を使った語彙収集を継続した。雑誌データベースについては、資料集として刊行する用意が出来ている。 (4)リソース開発:アラビア語教科書づくりの基本となるコーパス作成について、前年度に出来上がったアブダッラー・ハムダーン氏による「エルサレム・エッセイ集」を、研究分担者の中江加津彦の解説を付して刊行した。解説では、アラビア語コーパス作成の基本的な問題点を検討し、将来的な戦略にも検討を加えた。 (5)教科書・文法マニュアル作成および文法用語の検証:リソース開発の一環として、教育現場でのニーズをふまえて、研究分担者の新妻仁一を中心にアラビア語文法書を作成し、さらに今年度も検討を加えて出版の準備が完了した。また、アラビア語文法マニュアルを作成した。さらに、文法用語の邦訳についても1既存の主要教科書、本プロジェクトで作成した文法書および文法マニュアルを比較検討し、あるべき文法用語について充分な検討を行なった。
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Research Products
(3 results)