2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15320100
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
神寳 秀夫 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 教授 (90118331)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花田 洋一郎 西南学院大学, 経済学部, 助教授 (40284476)
山田 雅彦 熊本大学, 大学教育機能開発総合研究センター, 教授 (90202382)
岡崎 敦 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 助教授 (40194336)
工藤 則光 帝京福岡短期大学, 情報ビジネス学科, 講師 (80331908)
正本 忍 長崎大学, 環境科学部, 助教授 (60238897)
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Keywords | 西欧 / 中・近世 / 国家 / 国制史 / 国家機能 / 被治者 / 政治文化 / 社会史 |
Research Abstract |
初年度の本年においては、まず各人が本研究課題に関する内外学会での研究動向を的確に把握するために、インターネットを通じて、また国内および国外(イングランド)の学術機関において資料収集を行い、各研究班ごとに意見を交換し合った。これと並行して、以下の3度の全体研究会を九州大学で開き、成果の集約と共有をはかり、今後の研究方針を確認しあった。 (1)第1回全体研究会(平成15年6月14日):研究代表者(神寳)が今後の研究計画・方法を指示し、国家機能と被治者の視点、国家-中間権力-平民間の統治関係の構造的把握を重視すべきことを指摘した。 (2)第2回全体研究会(平成15年9月6日):(1)研究代表者が本研究課題の諸問題を神聖ローマ帝国を例に概観し、「国」概念の柔軟化、全体史への志向・被治者にとっての統治機能・西欧的特質、時代区分を論じた。(2)分担者の花田洋一郎が財政史をめぐる最近の研究動向を近代国家の生成の観点から考察し、被治者にとっての租税の意味を論じた。 (3)第3回全体研究会(平成16年3月26日):分担者以外の2名の研究者を交えて、「近世史研究班」中心のシンポジウム形式の研究会を開催した。(1)前田更子「19世紀フランスにおけるユニヴェルシテと国家」、(2)佐々木真「ルイ14世期の王権のプロパガンダ」、(3)工藤則光(分担者)「近世フランス貴族史研究についての考察」、(4)正本忍(分担者)「18世紀前半におけるオート=ノルマンディー地方のマレショーセ隊員」を通じて、被治者および軍人にとっての近世国家の意義・機能が論じられる。
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Research Products
(19 results)
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[Publications] 神寳 秀夫: "新たな近世国制史の構築に向けて"創文. 460. 6-10 (2003)
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[Publications] 岡崎 敦: "西欧中世史料論と現代歴史学"九州歴史科学. 31. 1-20 (2003)
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[Publications] 岡崎 敦: "アベラール/エロイーズ往復書簡集の真正性をめぐる諸問題"史淵(九州大学). 141(未定). (2004)
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[Publications] 岡崎 敦: "(書評) 松塚俊三『歴史の中の教師』"歴史学研究. 777. 49-52 (2003)
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[Publications] 直江 眞一: "(翻訳)ジョン・フォーテスキュー著『自然法論第2部』(1)"法政研究(九州大学). 70-1. 213-233 (2003)
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[Publications] 藤井 美男: "ヴァロア朝初期ブルゴーニュ国家の財政政策-近代国家形成過程の一側面-"九州歴史科学. 31. 91-93 (2003)
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[Publications] 藤井 美男: "中世末期北フランス・南ネーデルラント史研究の視点から"西洋史学論集. 41. 113-115 (2003)
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[Publications] 藤井 美男: "メヘレンからアトへ何がもたらされたのか"経済学研究(九州大学). 70-4・5(未定). (2004)
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[Publications] 山田 雅彦: "(学会動向)2002年の歴史学界「回顧と展望」中世西欧"史学雑誌. 112-5. 325-334 (2003)
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[Publications] 花田 洋一郎: "拙著『フランス中世都市制度と都市住民』をめぐるシンポジウムを受けて"西洋史学論集. 41. 117-118 (2003)
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[Publications] 花田 洋一郎: "「変貌する西欧中世史像」開催にあたって"九州歴史科学. 31. 85-87 (2003)
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[Publications] 神寳 秀夫(共著): "近・現代ドイツの歴史"ミネルヴァ書房. 300 (2004)
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[Publications] 岡崎 敦(共著): "ヨーロッパ中世世界の動態像-史料と理論の対話- (森本芳樹先生古希記念論集)"九州大学出版会(未定). (2004)
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[Publications] 直江 眞一(共編著): "史料が語る中世ヨーロッパ"刀水書房(未定). (2004)
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[Publications] 直江 眞一(共著): "ヨーロッパ中世世界の動態像-史料と理論の対話-(森本芳樹先生古希記念論集)"九州大学出版会(未定). (2004)
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[Publications] 藤井 美男(共編著): "ヨーロッパ中世世界の動態像-史料と理論の対話-(森本芳樹先生古希記念論集)"九州大学出版会(未定). (2004)
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[Publications] 山田 雅彦(共著): "ヨーロッパ中世世界の動態像-史料と理論の対話-(森本芳樹先生古希記念論集)"九州大学出版会(未定). (2004)
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[Publications] 山田 雅彦(共訳): "アンドレ・ジョリス著『地域から見たヨーロッパ中世-中世ベルギーの都市・商業・心性-』"ミネルヴァ書房. 275 (2004)
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[Publications] 花田 洋一郎(共著): "ヨーロッパ中世世界の動態像-史料と理論の対話- (森本芳樹先生古希記念論集)"九州大学出版会(未定). (2004)