2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15320119
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
杉山 祐子 弘前大学, 人文学部, 教授 (30196779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹野 正 弘前大学, 地域社会研究科, 教授 (30092266)
山下 祐介 弘前大学, 人文学部, 助教授 (90253369)
羽渕 一代 弘前大学, 人文学部, 助教授 (70333474)
山口 恵子 弘前大学, 人文学部, 助教授 (40344585)
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Keywords | 周縁地域 / 近代化 / 津軽地域 / 出稼ぎ / 生業構造の変化 / 就学・就業 |
Research Abstract |
1.研究調査内容とその成果 平成17年度は、昨年度までの成果をふまえ、津軽地域の大きな転換点である昭和40年代〜50年代に焦点をあてつつ、変化の詳細について調査を実施した。 1)青森県の出稼ぎ労働について量的調査を行った。また、出稼ぎ労働を利用してきた関東圏の建設業事業所に聞き取り調査を行った。その結果、出稼ぎ経験者やその家族が出稼ぎに対して抱いているイメージは、出稼ぎ未経験者のそれよりも肯定的な傾向があることが見いだされた。 2)青森県北部陸奥湾沿岸漁村を対象として、人口や漁業統計などのデータから生業の変遷を分析し、漁業タイプごとに地域を分類した。その中から、昭和40年代後半以降、ホタテ養殖に特化した平内町を選び、物質文化の変化と漁業を中心とした生業の変遷を中心としたコミュニティ調査を実施した。 陸奥湾東岸と西岸では、漁業タイプが大きく異なること、昭和40年代のホタテ養殖開始によって、それまでの出稼ぎを組み合わせた生業構造から、ホタテ漁業を中心にした生業構造に大きく転換したこと、それが出稼ぎ者の急減と女性の漁業への参加を促したことが明らかになった。 3)青森県黒石市において、就学・就業調査をおこなった。また、黒石市中心街において、自営業を営む人々を中心に、家業の継承に焦点を当てながらライフヒストリーの収集をおこなった。 2.成果発表など 1)昨年度までの調査結果の一部をまとめ、『弘前市における社会構造の変容に関する研究報告書』として刊行した。 2)平成17年10月に弘前大学において近代化と身体について公開講演会を開催した。 3)平成17年11月に日本村落研究学会53回大会において、青森県津軽地方における人口動態についての口頭発表を行った(山下祐介)。 4)平成17年7月中国文化大学(台北)において、弘前市における若者の政治意識と親密性に関する口頭発表を行った(羽渕一代)。
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Research Products
(6 results)