2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15340044
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西谷 達雄 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80127117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 仲夫 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30173016)
土居 伸一 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00243006)
杉本 充 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60196756)
松村 昭孝 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (60115938)
大鍛治 隆司 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20160426)
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Keywords | ジュブレイ空間 / 初期値問題 / 適切性 / 対称化可能 / 還元次数 / 双曲型作用素 |
Research Abstract |
2階2変数の一般の双曲型偏微分作用素で,とくにD^2_t-D_xa(t,x)^nの形をしたものを考え,このべき指数nを変えるとどのようなジュブレイの空間で、初期値問題が適切になるかを研究した.一般にnが大きくなると,特性根の退化度が大きくなって,初期値間題はより狭い空間でしか適切でなくなる,と予想されるが,この予想に反して,初期値問題はジュブレイの1+n次の空間で適切となることが分かった.この事実は多変数の双曲型作用素に対しても成立するであろう,と予想される.これは次年度以降の課題である.他方,前年度の研究によって2階2変数の一般の双曲型偏微分作用素に対しては初期値問題がジュブレイ指数が5/2以下の空間で適切となることが分かっている.この事実から,m階2変数の双曲型偏微分作用素に対して,従来から知られている初期値間題が適切となるるクラスの次数m/(m-1),が最良であるかどうかが新たな問題として出てきた.これについて,準備的な研究をおこなった.また5月にはパリ第6大学のVaillant教授と協同研究を行い,m×m複素数値行列を係数とする,一階の偏微分方程式系において,空間の点を固定するごとにこの系が対角化可能であり,さらに考えている点での系の還元次数がm^2-m+2以上ならばこの系は滑らかに対称化可能であることを示した.
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Research Products
(6 results)