2006 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロスラリー内の熱・振動伝搬相互作用の解明と能動制御
Project/Area Number |
15360104
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山田 雅彦 北海道大学, 大学院工学研究科, 助教授 (70230480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池川 昌弘 北海道大学, 大学院工学研究科, 教授 (80333623)
川南 剛 北海道大学, 大学院工学研究科, 助手 (20281793)
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Keywords | マイクロスラリー / 媒質振動 / 熱移動制御 / 伝熱促進 / 微細粒子 / 振動伝播 / 懸濁液 |
Research Abstract |
1.マイクロスラリー内の振動と熱移動に関する実験の実施: 粉体スラリーおよび微粒子懸濁液内の温度・振動場の伝搬特性の相互関係に関して重点的に実験およびデータの検討・整理を実施した. 2.シミュレーションの実施と結果の解析: 非流動媒体内の振動伝播と熱移動特性に関して数値シミュレーションを遂行し,種々の条件に対する解析データの蓄積・整備を行った. 3.研究結果の総合的整理・検討: 微細粒子懸濁液を含め,マイクロスラリー内の熱・振動伝搬相互作用に関して,当該研究の全期間で得られたすべての実験結果および数値解析の結果を総合して検討を行い,その機構を解明するとともに能動制御方法に関する提案を行なった. 懸濁液などの微細粒子スラリーは,微小な加振動などによってその内部にせん断応力が生じると,内部構造(粒子や懸濁物質)の状態,特に相互接触状態が影響を受け,その結果熱移動特性に影響を及ぼすことが明らかにした.その際,内部構造の差異に依存して,振動が伝熱促進(熱伝導率の増加)として作用する場合,振動による効果がない場合,微振動によって内部構造の接続が断たれることにより実効熱伝導率が低下し伝熱阻害になる場合があることがわかった. 従って,物質の種類や内部構造などに応じて,振動を加えることにより熱移動の制御が可能であることを明らかにした.
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