2003 Fiscal Year Annual Research Report
多モジュール構成からなる自律移動クラスタ機械システムの形態生成・再構成の解明
Project/Area Number |
15360140
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
原 文雄 東京理科大学, 工学部, 教授 (90084376)
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Keywords | モジュラー形機械システム / クラスタ形態 / 自己組織的形態形成 / 線枝状クラスタ機械システム / 均一モジュール / 2要素結合サブクラスタ / カスケード形態生成方式 |
Research Abstract |
本研究補助金で購入した3台のPCと現有のサーバ1台とを通信結合し、グリットコンピューティング装置を構成して、多体系動力学解析プログラムDADSを並列利用できる形態生成シミュレーターを完成した。 20台のモジュールを対象として、それらの行動原理を定め、クラスタ結合の形態生成のシミュレーションを実施した。その結果、常時結合可状態の3結合手モジュールでは、面状形態が生成され、4結合手モジュールで他モジュールと1手結合の時に、他結合手格納の場合には、線状クラスタ形態が生成され、その時間特性とクラスタサイズについて定量的知見が得られた。 色センサーによる床の色情報の活用により、結合モジュールと単独モジュールの選別、色マーカを核とする複雑形態生成の実現例を示した。 線状、T字、十字等の形態の生成のために、2要素形態サブクラスタによるカスケード再合成方式を考案し、そのサブクラスタの生成率はモジュールの移動速さの2乗と台数密度の平方根に比例することを明らかにした。 従来の2輪駆動本体と結合アームからなるモジュールの問題点を抽出し、オムニホイール3台駆動方式としたハードウェアモジュールを新たに改良設計した。 モジュールの結合・分離機構は同形のカギ爪型機構とし、タッチセンサーはプレートとスイッチモジュール(正方配置の4つのコンタクトスイッチ)の8均等配置としモジュールの衝突方位を検出できる。 オムニホイール駆動用コントローラを作製・装備して、ハードウェアモジュール1台を製作した。その直進性と回転性の実験的検討を実施し、直進性では1m走行時に5%以内の横ズレ、回転性では単位角度当り5%以内の回転角ズレに収めることが出来た。この動作精度は、形態生成実験に十分である。ハードウェアモジュール10台の製作は、目下(H16.3)進行中である。
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