2005 Fiscal Year Annual Research Report
多様な価値観に基づく性能指定型設計を可能にする構造設計ナビゲーションシステム
Project/Area Number |
15360299
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
上谷 宏二 京都大学, 工学研究科, 教授 (40026349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹脇 出 京都大学, 工学研究科, 教授 (20155055)
大崎 純 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40176855)
辻 聖晃 京都大学, 工学研究科, 助教授 (00243121)
荒木 慶一 京都大学, 工学研究科, 助教授 (50324653)
山川 誠 京都大学, 工学研究科, 助手 (50378816)
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Keywords | 建築構造・材料 / 性能規定型設計 / 構造設計支援システム / 設計探索アルゴリズム / 制震装置 |
Research Abstract |
本研究の目的は,性能規定型設計の時代に向けて,目的・趣旨に適う優れた建築構造物の創出を支援する新たな構造設計支援システムの理論的基礎を構築することにある.本設計支援システムを構築するために以下の研究を行った. 1 意思決定支援を目的とした立体骨組モデルの最適解特性 基本計画段階において設計者の意思決定を支援することを目的として,平面骨組モデル最適解特性を用いて,少ない計算コストで立体骨組モデルの最適鋼材量を簡易的に予測する手法を提案した.この手法に基づきスパン長,スパン数,荷重レベルと最適鋼材量の関係を明らかにした.また,スパン長を設計変数とする最適化問題を構成することにより,スパン長が層間変形角・ブレース水平力分担率・杭の引き抜き制約条件に対して,最適解に与える影響を明らかにした. 2 受動型制振装置を有する構造物の効率的設計法 一自由度系として近似的に評価できる免震構造物において,免震層の最大応答せん断力をパラメタとして,免震層と上下部構造を分離した二段階最適設計法に関する理論展開を行った.さらに,包絡解析法により応答解析を行う設計問題における最適解の上界を誘導した.導かれた最適解と実務において活用されている設計手法を数理的にモデル化して比較し,それぞれの関係性を示した. 3 建築構造物における性能操作型設計法 構造物のコストと性能のバランスを保つために,双対問題型の定式化によりコストと性能量の関係を効率的に導く手法を示した.包絡解析法により地震時応答評価を行う免震構造物に適用し,性能を直接操作する設計問題の解構造を明らかにした.また,形状と構造性能が密接に関係する膜構造物を対象として,形状に関する意匠的な要請を性能として扱い,形状と構造性能とを同列に直接操作可能とする設計探索アルゴリズムを構築した.本手法では,設計者が各種性能を自在に制御する性能操作型設計が可能である.
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Research Products
(6 results)