2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15380048
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
有馬 泰紘 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (90011973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 正 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助教授 (70313286)
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Keywords | supernodulation / 根粒形成制御機構 / 根粒形成抑制物質 / 転写制御 / Williams82 / NOD1-3 / ダイズ / 接ぎ木 |
Research Abstract |
1.葉部から根部に輸送される根粒形成制御物質の探索 前年度の実験結果から、ダイズWild株Williams82の葉抽出物中に根粒超多着生突然変異株NOD1-3のsupernodulationを抑制する物質が含まれていることが強く示唆されたので、その物質の単離を目指した。その結果、次のような成果を得た。 (1)人工バーミキュライトと水耕液を用いて数週間栽培したWilliams82の葉を液体窒素で凍結した。これを抽出原料として低分子量冷水抽出物を多量に調整する方法を確立した。 (2)この抽出物を、極性・電気的性質等によって分画し、各画分をバイオアッセイ用小植物体(Nod1-3ダイズ発根個葉)のアポプラストに連続導入し、根粒超多着生形質の抑制効果を指標として目的物質が含まれる画分を絞り込んだ。その結果、目的物質は中〜低程度の極性を持つことが強く示唆された。 2.根粒形成制御物質のダイズ根標的遺伝子の探索 前年度の実験により、NOD1-3を台木としWilliams82を穂木とすると接ぎ木植物根はsupernodulation形質を示さず、Williams82を台木としNOD1-3を穂木として接ぎ木した場合にはsupernodulation形質を示すことを確認した。また、後者の場合には根の褐色程度が濃くなることを新たに発見した。そこで、NOD1-3実生植物またはWilliams82実生植物の茎葉部を穂木とし、NOD1-3実生植物を台木として2種類の接ぎ木植物を作成し、両接ぎ木植物の根部根粒菌感染可能部位で転写状況が全く異なる遺伝子をsubtraction法の適用により探索した。その結果、NOD1-3実生植物根では、接ぎ穂の種類によって、転写が停止する遺伝子と新たに転写される遺伝子がそれぞれ複数存在することが示唆された。
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Research Products
(1 results)