2005 Fiscal Year Annual Research Report
酵母全基準株のrRNA情報データベース構築と多次元情報解析による分類体系再構築
Project/Area Number |
15380062
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
関 達治 大阪大学, 生物工学国際交流センター, 教授 (50029245)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 浩子 (川崎 浩子) 大阪大学, 生物工学国際交流センター, 助手 (30251482)
藤山 和仁 大阪大学, 生物工学国際交流センター, 助教授 (70209112)
杉田 隆 明治薬科大学, 薬学部, 講師 (10312076)
浜本 牧子 北里大学, 北里生命研究所, 助教授 (30333305)
鈴木 基文 理化学研究所, バイオリソースセンター, 先任研究員 (70163011)
|
Keywords | 18S rRNA / 系統分類 / 多相分類学 / リボソームRNA / データベース |
Research Abstract |
18S rDNAの塩基配列の決定を行うと同時に、rDNA遺伝子の分類指標としての評価を行った。さらに、Metchnikowiaceae科をモデルとして、多次元情報解析を行った。その結果、全ての属において、18S rDN塩基の進化速度は、26S rDNA D1/D2領域の進化速度に比べ遅いことがわかった。また、これまでにも報告があったが、rDNAには変位に富む部分とそうでない部分があることもわかった。これらを属レベル、種レベルの同定手段として使い分けて用いることができる。非常に興味深かったのは、属内の異なる種を比較した際、26S rDNA D1/D2領域の相同性に連続性があったが、18S rDNAには不連続性があり、特に、Pichia属にはいくつかのまとまった集団があることが示唆された。この不連続性が分類群としてまとまりとして捕らえることができるのではないかと思われた。多次元情報解析の結果、すべてにおいて共通した結果が得られたものについては、よりその分類体系が正しいという結果と受け止められるが、解析により結果が異なる分類群については、どれが正しいというよりは、新規であるという認識を持つべきではないかという考えに達した。 18S rDNAの塩基配列の決定は、カルチャーコレクションに保存されている既知種に対して行うと同時に、新規分類群についてもその探索をも含めて行い、新しくrDNAデータを蓄積することができた。深海底の試料およびリンゴの樹木など自然界から分離された担子菌酵母の新種、マングローブ林より分離された子嚢菌酵母の新種を見出した。これらについえては、18S rDNAに加え、26S rDNAのD1/D2領域およびITS(internal transcribed spacer)領域の塩基配列の決定も加えて行った。
|
Research Products
(8 results)