2005 Fiscal Year Annual Research Report
ウッドバイオマスからカーボンナノチューブへの熱変換技術の開発
Project/Area Number |
15380119
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
畑 俊充 京都大学, 生存圏研究所, 講師 (10243099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 祐嗣 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (70151686)
田中 文男 京都大学, 生存圏研究所, 助教授 (10109069)
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Keywords | ウッドバイオマス / 木質廃棄物 / カーボンナノチューブ / 木質炭素化物 / 透過電子顕微鏡 / アルミニウムトリイソプロポキシド / 黒鉛 / ダイヤモンド |
Research Abstract |
本研究はウッドバイオマスからリチウムイオン電池などに利用可能なウッドカーボンナノチューブの開発し、カーボンナノチューブなどが複合化された高機能化木質炭素化物の開発を目的としている。本研究では、直パルス式熱分解法を用いてウッドバイオマスからカーボンナノチューブ複合体を効率的に製造するための最適条件を検討し、得られたウッドカーボンナノチューブ複合体の表面解析によって炭素の構造解析を行い、木材の高付加価値化につなげることを目的とする。 木質炭素化物は吸着性能や電気伝導度など,炭素化過程において制御することが可能な炭素材料として注目を集めている.スギから作った木質炭素化物は,細胞壁構造の異方性や60%の空隙率を有するにもかかわらず適度な強度をもつ興味深い材料である.しかし現状では,500℃以上の使用において強度低下や酸化が生じるため,限られた用途しかない. 窒素ガス気流下で700℃,1時間でスギチップの炭素化を行ってから,アルミニウムトリイソプロポキシド溶液により処理をした.パルス通電加熱法によって1300℃,5分間焼結処理をして得られたサンプルとさらに気相合成法を適用して表面に形成した多層カーボンナノチューブの構造を電子顕微鏡学的に調べた^<1)>. 触媒を用いない従来法による炭素化によって得られる木質炭素化物では,難黒鉛化材料の特徴である多数の細孔を含む無配向の炭素六角網面からできた乱層構造からなる.Alを用いた触媒黒鉛化ではAl_4C_3を形成後分解が生じ,比較的低温度でAl蒸気と高配向の黒鉛化炭素が形成された.得られた炭素化物の表面組織および微細構造を走査型電子顕微鏡と透過電子顕微鏡で追いながら検討を行ったところ,650℃,N_2/H_2,N_2/C_2H_4の条件で直径50nmの多層カーボンナノチューブが木質炭素化物の表面上に世界で初めて形成された.用途として電気化学分野を検討している.
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Catalytic Graphitization of Wood-Based Carbons with Alumina by Pulse Current Heating, Fullerenes2005
Author(s)
T.Hata, K.Ishimaru, M.Fujisawa, P.Bronsveld, T.Vystavel, J.De Hosson, H.Kikuchi, T.Nishizawa, Y.Imamura
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Journal Title
Fullerenes, Nanotubes, and Carbon Nanostructures 13
Pages: 435-445
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より
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