2004 Fiscal Year Annual Research Report
生物時計のリズム発振:多重連動分子フィードバックループのマルチレポーター解析
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15390068
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| Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
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Principal Investigator |
本間 さと 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (20142713)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白川 哲夫 北海道大学, 大学病院, 助教授 (00187527)
近江谷 克裕 独立行政法人産業技術総合研究所, セルエンジニアリング研究部門, グループ長(研究職) (20223951)
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| Keywords | 生物時計 / サーカディアンリズム / 時計遺伝子 / 生物発光 / 視交叉上核 / トランスジェニックマウス / カルシウムイメージング |
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| Research Abstract |
本研究は、生細胞や生体における複数の時計遺伝子発現を、レポーター遺伝子導入技術を用いて測定解析することにより、細胞内で約24時間のサーカディアンリズムを発振している多重連動分子フィードバックループを検証し、生物時計のリズム発振メカニズムに迫ることを目的として行われた。本年度は以下の研究を行った。
1.発光機序の異なるルシフェラーゼを用いた2時計遺伝子発現のリアルタイムモニタリング:
時計遺伝子Per1とBmal1プロモーター下流にそれぞれ分泌型ウミボタルルシフェラーゼと非分泌型ホタルルシフェラーゼcDNAを挿入したベクターを構築し、トランスジェニックマウスを作成して2時計遺伝子発現の同時モニタリングを行った。灌流培養系を構築し2遺伝子発現の同時リアルタイムモニタリングを可能とした。またBmal1発現のリアルタイムモニタリングにより、様々な末梢臓器に時計遺伝子リズムが観察され、特に肝臓では数10日間のリズムが持続し、位相のみならず周期も同一個体のSCNとは異なることが明らかとなった。
2.細胞内カルシウムレベルと時計遺伝子発現の同時モニタリング:
カルシウム結合蛍光蛋白のCameleonを神経特異的に発現させ、SCN培養スライスにおける細胞内カルシウムレベルとPer1あるいはBmal1発現リズムの同時測定を試み、時計遺伝子はグリア細胞においてもサーカディアン振動を示すことを明らかにした。
3.赤色発光波長をもつホタルルシフェラーゼによる時計遺伝子発現モニタリング:
複数遺伝子発現のモニタリングのため、細胞内pH変動により発光波長が変化しない赤、緑またはオレンジに極大波長をもつルシフェラーゼをクローニングし、Bmal1プロモーター下流に挿入しtransgenic mouseを作成した。本マウスを用い、同一基質で二波長で発光する2遺伝子発現のモニタリングに道を開いた。
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