2006 Fiscal Year Annual Research Report
インターネットを用いた大学生禁煙化プロジェクトの有効性の評価
Project/Area Number |
15390199
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
高橋 裕子 奈良女子大学, 健康保険センター, 教授 (00346305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中原 俊隆 京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70250181)
川上 憲人 岡山大学, 医歯学総合研究科, 教授 (90177650)
中道 實 奈良大学, 社会学部, 教授 (40067690)
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Keywords | 大学 / 敷地内禁煙 / 大学生禁煙支援 / 禁煙化状況調査 / カレッジ禁煙マラソン |
Research Abstract |
1)大学生への禁煙支援方法の検証。 従来ほとんど有効な介入がなされていなかった学生の喫煙への介入について、成人においてすでに有効性が実証されたニコチン代替療法およびインターネット(IT)利用禁煙支援プログラムを大学において継続的に実施しうる形に応用構築して提供しその有効性を評価した。その結果、インターネットを用いた大学生への禁煙介入(カレッジ禁煙マラソン)は追跡しえた学生の64%に3ヶ月後の禁煙をもたらすなど、禁煙を希望する学生に対しては一定の成果をあげることが強く示唆された。追跡できない学生数の多さは、大学生の生活基盤を反映するものと考えられた。この結果は多くの大学の関心を呼ぶところとなり、大学生への禁煙支援を大学の提供する学生健康支援の一環として取り入れようとしている。すなわち研究代表者が基盤Bにおいて実施してきた研究は当初目的の大学生への禁煙支援方法の評価についての成果を上げただけでなく、全国の大学に対して学生への禁煙支援に大きな関心を引き起こし、学生支援の一環として学生への禁煙支援が位置づけられるにいたった大きな社会認識変化を惹起した。 2)大学禁煙化サポート 社会の変化とあいまって従来喫煙が当然の場であった大学においても学生への禁煙支援や大学の禁煙化の実施を促すこととなった。大学当局への禁煙推進サポートとしては17大学にエグゼクテイブミーテイングを含む禁煙化支援を提供した。 3)全国大学禁煙化状況調査 平成15年、16年、18年と3度にわたり、全国の国立大学法人の禁煙化状況の調査を実施した。その結果、建物内禁煙の実施と、建物外の喫煙場所の指定、タバコ販売の中止においては年を追うごとに進展をみたが、大学敷地内禁煙に関してはほとんど進捗が見られなかった。
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