2003 Fiscal Year Annual Research Report
ポピュレーションストラテジーとハイリスクストラテジー統合型地域う蝕予防システム
Project/Area Number |
15390653
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
川崎 浩二 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教授 (60161303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林田 秀明 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (20238140)
新庄 文明 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30154389)
飯島 洋一 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (70094860)
古豊 泰彦 長崎市歯科医師会, 地域歯科保健, 公衆衛生理事(研究職)
原口 尚久 長崎市保健部, 地域保健課, 主幹
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Keywords | 地域う蝕予防管理システム / 不参加理由 / 予防管理支払い意志額 / 予防管理間隔 / フッ化物歯磨剤推奨時期 |
Research Abstract |
長崎市で実施されている1歳6ヶ月児を対象とした「歯育て健診事業」(予防管理1回無料)におけるう蝕予防管理の実態を把握する目的で3歳児健診受診者(H15年8月〜H16年1月に中央保健センターで受診した905名)と歯育て健診協力歯科医124名に対して質問調査を実施した。アンケート回収率はそれぞれ79.4%、91.1%であった。1)3歳児健診受診者アンケート結果:保育所・幼稚園にあずけている割合は50.9%、そのうち1歳6ヶ月以前からあずけられている割合は46.7%であった。「歯育て健診事業」で予防管理を受けた者は41.6%であった。不参加の理由は、仕事で多忙(29.9%)、協力医が近くにいない(28.7%)が多かった。参加者の予防管理1回あたりの評価金額、支払い意志額の中央値は共に800円であった。保育所等に通園している者の87.4%は保育所等での予防管理を望んでいた。2)協力医に対するアンケート結果:歯育て健診における定期管理間隔について、「子供のリスクに応じて決定している。」と回答した割合は70.8%であった。管理間隔は1週間〜12ヶ月という範囲で、最頻値は3ヶ月であった。歯科検診の方法はミラー探針併用が64.6%、ミラーのみが25.7%であり、歯科医と歯科衛生士のダブルチェックを行っている割合は60.2%であった。フッ化物スプレーを推奨している歯科医は54.9%であり、フッ化物配合歯磨剤を推奨する開始年齢は、1歳6ヶ月(31.0%)、3歳(25.7%)に二極化する傾向が認められた。歯科医の予防管理1回あたりの評価金額の中央値は3000円であった。予防管理を中断した患者の主な原因を協力歯科医院に評価してもらった結果、「わからない」(30.1%)、「保護者と医院の予防管方針が会わない」(13.3%)、「対象者の引越し」(10.6%)が多くを占めていた。
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