2004 Fiscal Year Annual Research Report
移動型MRI筋機能診断システムを用いた高齢者の健康管理啓蒙プログラムの開発
Project/Area Number |
15390681
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
門間 正子 札幌医科大学, 保健医療学部, 助教授 (40230180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 秀勝 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (10048134)
藤井 博匡 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (70209013)
井瀧 千恵子 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (00285008)
林 裕子 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (40336409)
高柳 清美 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (20274061)
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Keywords | 筋機能 / 移動型 / MRI / 画像診断 |
Research Abstract |
高齢者が健康な生活をし、寝たきりの生活に陥らないためには、筋機能の強化ならびに骨折の防止が必要不可欠である。高齢者の筋機能の実態を調査し、そのデータを基にして高齢者個々人の健康を管理するプログラムを実践するためには、簡便で、持ち運びが可能であり、筋機能の定量的評価を可能とする移動型MRIシステムの開発が必要不可欠である。そこで私たちは、平成15年度から移動型のMRIシステムを設計・試作を開始し、高齢者の筋機能の実態調査を行う研究を開始した。本年度は、試作を行っている移動型の筋機能測定用MRI装置を完成させ、筋測定機能測定に関する基礎的研究を実施したので報告する。 1.移動型MRIシステムの製作について:従来のMRIシステムとは異なり、装置全体が移動可能なように、軽量であり磁場密度が高く、100V電源が無くても駆動することが可能なMRI用磁石として、Nb-Fe-B系の材料を用いた永久磁石を利用するMRIシステムの製作を開始した。高齢者の下肢等の撮像画像から運動機能を予測するには、高画質の解剖画像と撮像時間の短縮化が必要であるので、両者を満足する条件として、磁場強度0.2テスラ、8.5MHzのラジオ波で稼働する、移動型のMRI装置を試作した。製作した移動型MRI装置は、80×65×55cm(縦×横×高さ)の外寸で、MRIシステムは、永久磁石、磁場勾配用コントロール部、ラジオ波コントロール部、画像撮像用コンピューターなどから構成されており、システムの全重量は約500Kgで、小型自動車への搭載、移動が可能である。 2.移動型MRIシステムによる筋機能の評価について:上記のMRIシステムは、通常の装置と異なり、被検者が横臥した荷重がかからない状態での測定のみならず、荷重をかけた立位の状態での筋機能の測定が可能な設計になっている。筋組織の測定は、通常のスピンエコー法によるT1、T2強調画像の撮像が可能である。また、3D撮像用のシークエンスによる撮像も可能で、10分程度の短時間に4枚〜8枚のスライス画像を得ることが可能である。現在、本手法を用いて足底筋のスライス画像を取得し、筋組織構造に対する荷重下の効果を検討中である。
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