2003 Fiscal Year Annual Research Report
中国・新疆ウイグル自治区の女性と生活環境に関する総合的研究
Project/Area Number |
15402001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
岩崎 雅美 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (10083057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 博子 奈良女子大学, 生活環境学部, 助教授 (90186437)
宮坂 靖子 奈良女子大学, 生活環境学部, 助教授 (30252828)
瀬渡 章子 奈良女子大学, 生活環境学部, 助教授 (60179348)
村田 仁代 大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 教授 (90219931)
中田 理恵子 奈良女子大学, 生活環境学部, 講師 (90198119)
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Keywords | 新疆ウイグル自治区 / ウイグル族 / 南疆 / 少数民族 / 女性の生活 / カシュガル |
Research Abstract |
初年度の平成15年度は、冬期におけるウイグル族の生活調査を計画した。ところが平成15年2月、中国でサーズsars騒動が起こり、冬期の訪問が危ぶまれたが、本プロジェクトでは、予防接種などの準備や衛生情報を出来る限り収集すると共に、研究者の体調を重視して参加者を5名に決定した。訪問先はカシュガルを中心に南疆を選び、本年度はラマダン(断食・本年は10/27〜11/27)の期間を考慮に入れ、11月16〜22日を調査訪問の期間とした。 南疆ではカシュガル市とアトス市を中心にして民家、中学校、幼稚園等において調査を行った。カシュガル地域には2年前の夏にも訪問しているので、時間的・気候的比較が可能であった。また、アトス市はカシュガルから北に46km、車で約1時間の所にある町で、イスラム教がウイグル族に初めて広まり、そのことで当地のウイグル族の教育意識が高いということが知られている。その実態を生活の場面から知ることも今回の調査目的とした。 今年度は訪問前に、立命館アジア太平洋大学のウイグル族の女性研究者や北海道大学の大学院に留学しているウイグル族の院生、在日中のウイグル族の研究者らと研究交流を行い、ウイグル族の協力による研究体制を形成することができた。 調査の結果、1)冬期とラマダン時期の生活における特色を資料とすることができた。冬には地下で生活をすると聞いていたが、住居の様子や家族の営み、服飾や食事の様子など詳細な実態が明らかになった。またラマダンの時期の人々の様子や特に食生活が明らかになった。 2)ウイグル族の教育や就職、女子の結婚やその後の生活など、ジェンダーの視点から複雑で困難の多い状況が明らかになった。
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Research Products
(1 results)