2003 Fiscal Year Annual Research Report
中国の1930年代の農家実態調査の資料復元結果と現代の農家標本調査との照合研究
Project/Area Number |
15402020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo International University |
Principal Investigator |
栗林 純夫 東京国際大学, 経済学部, 教授 (20178106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 有造 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (10047475)
田嶋 俊雄 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (10171696)
辻井 博 京都大学, 大学院・農学研究科, 教授 (60027589)
松田 芳郎 東京国際大学, 経済学部, 教授 (30002976)
原 朗 東京国際大学, 経済学部, 教授 (70012127)
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Keywords | J.L.バック / 1930年代 / 中国 / 農村 / 特別支出 |
Research Abstract |
1)中国及び日本においてこれまでの準備研究の成果確認の為の研究集会を開催した(中国開催平成15年10月,日本開催11月).日中双方で開催するのは,経費節約の為,両国の大学院生等の研究支援者がそれぞれの国で参加し,研究代表者及び研究分担者のみが双方の研究集会に参加するためであった.これらの研究集会によってバック資料の中でも「特別支出」(Special Expenditures)を当面の研究対象に選択すること,さらにこれを代理(proxy)として用いて1930年代の中国農村の所得分布を推計するという見通しが開かれた.これに基づいて平成16年に東京・六本木の国際文化会館で開催された国際コンファレンスにおいては,バックの公表資料を用いて「特別支出」(Special Expenditures)を用いて1930年代の中国農村の所得分布の試算結果を発表した. 2)バックの調査結果は膨大な資料集として1937年に刊行されてきたが,その特異な指数のためほとんど活用されてこなかった.今回は農家部分について約70%の個別農家情報が復元されると予想される.これはミクロデータとしての利用を可能にするものであり,世界的に反饗を呼ぶ実証研究が可能になると想定されてきた.南京において,南京農業大学のチームの協力を得て残存資料の撮影を行い,撮影資料を判読し,計算機入力のための前準備作業を行ってきた.その結果,読み取り可能な撮影手法等の技術的問題点は克服された.次年度はいよいよ「特別支出」(Special Expenditures)に関する全ワークシートの撮影,読み取り,データ入力を行い,不平等尺度としてジニ係数を計算し,ローレンツ曲線を描く.
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