中国の1930年代の農家実態調査の資料復元結果と現代の農家標本調査との照合研究

2005 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 15402020
• Research Institution: Tokyo International University
• Principal Investigator: 栗林 純夫 東京国際大学, 経済学部, 教授 (20178106)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 辻井 博 京都大学, 大学院・農学研究科, 教授 (60027589) ; 原 朗 東京国際大学, 経済学部, 教授 (70012127) ; 松田 芳郎 東京国際大学, 経済学部, 教授 (30002976) ; 周防 節雄 兵庫県立大学, 神戸学園都市学術情報館, 教授 (90162841) ; 菅 幹雄 東京国際大学, 経済学部, 助教授 (50287033)
• Keywords: 中国 / 農家 / ミクロデータ / 1930年代 / 特別支出

Research Abstract

本研究ではバック原資料の分析の手始めとして「特別支出」(special expenditures)を取り上げた.「特別支出」とは冠婚葬祭に関する支出を指す.バック原資料の中でも「特別支出」に関するデータの保存状況が良いことと所得分布の格差は、特別支出で大きく現れることが定性的に知られているために,これを取り上げた.分析においては,特別支出のローレンツ曲線,ジニ係数を各県別に描き,計算して比較を行った.この研究成果は2005年4月にシドニーで開催された国際統計協会(International Statistical institute)大会で発表した.また,南京においては,南京農業大学のチームの協力を得て残存資料の撮影を行い,それを判読し,計算機入力のための前準備作業を行った.昨年度は主に「特別支出」のデータ入力・分析を行った.今年度は「主要な作物の単位耕地面積当たり収穫量」に関するデータ入力と分析を行った.暫定的であるが,収穫逓減の法則の検証結果などの分析結果が出ている.さらに,これらの研究成果を国際的な場で発表するために2006年3月25日,26日に東京国際大学第1キャンパス(埼玉県川越市)でアジア各国の統計局から専門家を招聘して国際コンファレンスを開催し,"An Analysis Using Buck's Survey Data "(Presentation by Guest from Nanjin Agricultual university, China),17:30The Characteristics of Crop Yield Data and Distribution of Land Productivity by Crop in Rural China in 1930's (Hisatoshi Hoken and Mikio Suga)などの報告が行われた.