2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15402036
|
Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
菱田 雅晴 法政大学, 法学部, 教授 (00199001)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天児 慧 早稲田大学, 大学院・アジア太平洋研究科, 教授 (70150555)
加藤 弘之 神戸大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (70152741)
小島 華津子 筑波大学, 人文社会科学研究科, 専任講師 (00344854)
中岡 まり 常盤大学, 国際学部, 専任講師 (80364488)
南 裕子 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (40377057)
|
Keywords | 現代中国 / 中国政治社会 / 社会コーポラティズム / 基層工会 / 県級幹部 / 社会的自律性 / 農村エリート / 対抗エリート |
Research Abstract |
本研究の目的は、社会主義システムからの移行過程にある現代中国をフィールドとして、「自律的な社会による国家への浸透プロセス」を明らかにするところにあり、社会コーポラティズムの観点に拠り、農村社会セクターにおける"農村市民"の覚醒、労働者層における利害表出行動あるいは中間集団の形成等いわゆる市民社会の「再生」等を主たる分析対象とする。 初年度、中国労働関係学院との間で本テーマを主題とする共同研究の実施に関する「協議合同書」を締結したが、これに基づき、本年度は、基層工会主席を対象とした問巻調査を本格的に実施した。前年度、中国労働関係学院との共同作業として行った調査員の訓練およびプレアンケート(=パイロット調査)実施を経て、本年度はアンケート票を配付し、調査を行ったが、年度末現在、鋭意その回収を進めており、広州その他一部地区を除き、当初予定に対する回収率はほぼ7割に達している。また、農村セクターをも研究対象に拡げ、党、政府、人民代表等の県級幹部の意識と行動を解明することを目指し、四川省社会科学院との間で、農村幹部の個人ヒストリーをテーマとした面接調査を共同で実施することで合意、年度初に確定させたアンケート調査票案で同調査を実施した。3月段階で担当研究分担者を派遣し、データチェックを行い、現在その回収作業を急いでいる。 一方、本邦内では、月例研究会(「中国コーポラティズム研究会」)を開催し,文献調査,現地調査の結果等を集団的に討議し,併せて外部講師招聘の下,本テーマに関するアプローチ,方法論の精緻化,国際比較等を行い、社会コーポラティズムの観点に拠った新たな移行期社会発展モデルの検討を行った。
|
Research Products
(7 results)