2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15402036
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Research Institution | HOSEI University |
Principal Investigator |
菱田 雅晴 法政大学, 法学部, 教授 (00199001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天児 慧 早稲田大学, 大学院アジア太平洋研究科, 教授 (70150555)
唐 亮 法政大学, 法学部, 教授 (10257743)
南 裕子 一橋大学, 大学院経済学研究科, 助教授 (40377057)
小嶋 華津子 筑波大学, 人文社会科学研究科, 専任講師 (00344854)
石井 知章 明治大学, 商学部, 助教授 (90350264)
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Keywords | 中国 / コーポラティズム / 基層政治社会 / 都市中国 / 郷村社会 / 工会 / 郷村エリート / 民主化 |
Research Abstract |
本研究は、社会主義システムからの移行過程にある現代中国をフィールドに「自律的な社会による国家への浸透プロセス」を明らかにすることを目的として、社会は如何なる「自律性」の下、どのような国家への「浸透」を行っているのか、そのプロセスの実態を描き出すことを目指した。 計画初年度、中国労働関係学院との間で基層工会(=労働組合)主席を主対象とした共同研究の実施に関する「協議合同書」を締結して以来、前々年度以来、大規模な基層工会問巻(=アンケート)調査を実施して来たが、計画最終年度たる本年度においては、その回収作業を完成させ、本格的な解析作業を進めた。また、前年度、四川省社会科学院との間で、締結した郷村幹部エリート層の個人ヒストリーをテーマとする面接調査/問巻調査も完了させ、そのデータ解析を進めた。同時に、本邦内では、本研究組織を核に、研究会(「中国コーポラティズム研究会」)を開催し,文献調査,上記2アンケート調査結果あるいは現地調査の結果等をフィードバックするなどして、集団的討議を行った。 これらの基礎の上に立ち、最終年度たる本年度においては、これまで在外研究協力者として本研究過程で形成された中国、香港あるいは米国等の本分野の研究者との国際的学術ネットワークのコアメンバーを本邦に招聰し、2006年12月10日、法政大学市ヶ谷キャンパスにおいて国際シンポジウム("中国:自律化社会のガバナンス")を開催した。同シンポでは、当科研チームメンバーが本研究による暫定的分析レポートを報告したほか、これら解析結果の国際的評価、マクロ中国へのガバナンス的インプリケーションなど広範な検討作業と集中的討論を行った。 なお、本研究による最終的成果は、法政大学出版局より『グラスルーツ社会の変容・社会コーポラティズムの展開』(仮題)として本秋上梓を予定しており、現在各論稿を編輯中である。
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Research Products
(11 results)