2006 Fiscal Year Annual Research Report
インド農村地域における環境保全・改善の技術的可能性
Project/Area Number |
15404006
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Research Institution | SEIKEI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小島 紀徳 成蹊大学, 理工学部, 教授 (10150286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安倍 征雄 筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 教授 (70015808)
尾崎 益雄 前橋工科大学, 工学部, 教授 (00113283)
加藤 茂 成蹊大学, 理工学部, 助手 (90147489)
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Keywords | インド / 乾燥地 / 植林 / バイオガス / 荒漠地 |
Research Abstract |
村落の総合的持続的発展の開発計画指針作成のため(1)農村人口動態調査、(2)村落の経済状態と環境変化における活動的モデルの作成、(3)村落周辺の科学技術的な開発、(4)太陽光発電システムの地域への導入、(5)村落の詳細な生態学的解析のためのGPS導入、(6)村民への環境・省エネルギー等に関する啓蒙と実態調査を実施した。平成18年度の研究概要を以下に記す。 概要:(1)村落の作物生産は自然環境条件に大きく影響を受けているが、先進国で問題となっているヒートアイランド(局地的な高温地域)の出現も今後作物生産に影響を与えることが懸念される。 (2)GPSシステムによるPumarbaraとその周辺地域の土壌塩分濃度変化による地域地図の作成および土層分析については、地域の開発戦略作成・申請のためのマクロレベルでの解析は完全に達成できた。 (3)村落地域への科学技術の普及:(a)集約的な太陽光発電と白色LEDランプを用いた家庭照明システムの開発の結果、1家庭の1日当たり10円の支出で照明できることを達成。1.6kw太陽光発電システムの通年運転と経済性評価、また運転はインターネットを用いる制御法の構築、地域への普及についてビハール州政府へ提言。(b)太陽熱利用乾燥機(魚乾燥など)の開発は地域住民からの支持を獲得、地域に適合したサイズへの変更、自動温度制御などを達成、(c)漆器や養蚕の新技術導入で地域への新たな産業創出と活性化、(d)陶製灌漑法の積極的普及による作物生産の基盤整備、(e)ポプラ葉や小枝を用いたバイオガス精製を行い、地域エネルギーへの利用を推進、(4)村民への環境改善の必要性・重要性の認識向上に対して、本研究成果等をPCによる村民への紹介を実施。さらに継続的に取り組み、村民の意識改革が必要である。(5)調査地のMadhya Pradesh Province PannaとLaddakh Province Lehの植物生態を現地調査し、作物生産性について検討した。 一連の研究成果は、学術論文5件、国際会議およびインド国内で開催された学術会議で5件の発表と2007年開催の国際会議で2件の発表が受理されている。学術報告を基に論文作成を進めている。
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Research Products
(5 results)