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2006 Fiscal Year Annual Research Report

デデキント圏における情報意味論と関係型プログラミング

Research Project

Project/Area Number 15500013
Research InstitutionKYUSHU UNIVERSITY

Principal Investigator

河原 康雄  九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (90091181)

Keywords関係理論 / プログラム意味論 / 関係の基数 / ファジイ関係 / グラフ・マッチング / ネットワーク・フロー / Dedekind不等式
Research Abstract

本研究課題最終年度である今年度は、この研究計画のまとめとしての成果発表と本研究課題の発展・延長のための模索に当てられた。関係プログラミングの基礎となる関係の基数の理論と応用についてのその成果を、マンチェスター大学で開催された「関係理論国際研究集会」において発表した。基数(濃度ともいう)は集合の要素の個数を無限集合にまで拡張した概念である。2項関係は直積集合の部分集合であるから基数をもつ。例えば、有向グラフの辺の個数は隣接関係の基数である。従って、関係の基数理論は、グラフ理論の直感的でなく完全に代数的あるいはアルゴリズム的な展開を可能にする。しかしながら、単なる集合の基数については従来色々と知られているが、関係の基数についての研究はなかった。筆者は、関係理論における最も重要な公式であるDedekind公式を解析することにより、関係の基数に関する不等式(Dedekind不等式と命名した)を発見し、Dedekind不等式だけで関係の基数は完全に決定されることを証明した。
また、具体的にDedekind不等式の効果を検証するために、グラフのマッチングに関するホールの定理やケーニッヒの定理に関係理論的な別証明を与えた。さらに驚くことに、このDedekind不等式はファジィ関係に対しても成立することを示した。ファジィ関係の基数理論の応用として、輸送問題に関するネットワーク・フロー理論に応用し、非常に簡潔な計算で基本体系が展開出来ることを示した。このように関係の基数理論は、斬新なものであり、Greedyアルゴリズムの理論や電気回路、グラフ理論、形式的概念解析への応用が期待されるものである。

  • Research Products

    (2 results)

All 2006

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] On the cardinality of relations2006

    • Author(s)
      Y.Kawahara
    • Journal Title

      Lecture Notes in Computer Science 4136

      Pages: 251-265

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] Tarski's fixed point theorem in Dedekind categories2006

    • Author(s)
      Y.Kawahara, K.Honda
    • Journal Title

      Bull. Inform Cybernet. 38

      Pages: 27-37

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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