2004 Fiscal Year Annual Research Report
メラニン凝集ホルモン受容体と摂食行動-脳における情報伝達機構の解明
Project/Area Number |
15500266
|
Research Institution | Saitama Medical School |
Principal Investigator |
斎藤 祐見子 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (00215568)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 敬 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (30211577)
|
Keywords | 摂食 / 受容体 / ペプチド / 情報伝達 |
Research Abstract |
メラニン凝集ホルモン(melanin-concentrating hormone : MCH)は摂食調節機構の下流に位置する特に重要な"食欲誘起ホルモン"と考えられている。その受容体はオーファンGタンパク質結合型受容体MCH1R(SLC-1)及びMCH2Rであることが同定された。MCH1Rの研究はノックアウトマウス及び特異的アンタゴニスト作成により急速な展開を見せ、摂食・エネルギー代謝に非常に重要な機能を持つことが一層明らかになってきた。私達はMCH1R構造活性相関の情報が創薬にも役立つと考え、これまで細胞外N末端における様々な変異体を作成し、詳細な解析を行ってきた。今年度は細胞内C-tailのN末端に存在するdibasicアミノ酸(Arg^<319>Lys^<320>)がhelix 8の重要な機能構造を形成し、情報伝達に深く連関することを見出した。さらにバイオインフォマティクスの活用により、dibasicアミノ酸のC-tailにおける位置が多くのGPCR(ヒトマウスそれぞれ231遺伝子を解析)で保存されていることも解明した。すなわち、GPCRにおける新規モチーフの発見である。その一方、C-tailのC末端部分リン酸化にプロテインキナーゼCが関与し、受容体internalizationに必要であることを見出すことができた。私達の研究によりMCH1Rの細胞内C-tailはC末端側とN末端側とで機能が異なる事実が初めて明らかになった。以上の結果はPeptides及びEndocrinologyに発表した。
|
Research Products
(6 results)