2003 Fiscal Year Annual Research Report
「部活」の「地域化」と地域課題:長野五輪のLegacyに関連して
Project/Area Number |
15500410
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
甲斐 健人 奈良女子大学, 文学部, 助教授 (50272183)
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Keywords | 運動部活動 / 総合型地域スポーツクラブ / 長野五輪 / Sport Legacy / スキー |
Research Abstract |
平成15年度は本研究の基礎となるであろう調査対象者との関係の形成とデータの収集を目指した。8月に長野県中野市、山内町、白馬村、野沢温泉村などにおいて現地調査を実施し、地域課題を明らかにするための基礎的データの収集に努めた。また、山内町においては中学校スキー部顧問、およびスキー部卒業生の保護者に聞き取り調査を実施した。さらに、ジュニアスキー選手強化策の一貫として実施されている強化合宿や高校スキー部の活動の観察も実施した。 この調査から得られた知見などに基づき10月にカナダ、モントリオールにて開催された北米スポーツ社会学会において報告した(Promotion of Junior Skiers and Local Culture in Japan)。そこでは長野五輪をきっかけとしてうみだされた地元の若手スキー選手強化システムが及ぼす影響について、主に高校スキー部員の進路と地元への定住意識に関連して論じた。 2月には福島県檜枝岐村において現地調査を実施した。前回調査を実施した平成7年頃と比べて同村におけるスキー、およびスキー場のあり方は大きく変化していた。スキー客の激減によってスキー場経営が縮小すると同時に、同村住民のスキーへの好みがゴルフへ転換しつつある様子がうかがえた。一方で、同村における総合型地域スポーツクラブの活動はスキーやバレーボールなど従来から村民独自に営まれていた種目に収斂しつつあった。 今後の研究にとって基礎となる知見を得ることができたと考えている。
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