2006 Fiscal Year Annual Research Report
青年期から始める生活習慣病一次予防:最適な介入法を目指して
Project/Area Number |
15500475
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
山本 裕之 静岡大学, 保健管理センター, 助教授 (50273933)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池谷 直樹 静岡大学, 保健管理センター, 教授 (80283357)
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Keywords | 生活習慣病 / 青年期 / 一次予防 / 縦断的介入 / 効果 / 肥満、やせ / 骨代謝 / 食育 |
Research Abstract |
青年期、特に今後全入時代を迎えるとされる大学生をターゲットにして、健診をベースにした生活習慣病一次予防のシステム作りを引き続き推進した。スクリーニングから介入法までの最適化を視野に入れた集団・個別アプローチを体系立てモデル化する。 1 エビデンスの集約作業 1)本研究とは一線を画すが、教職員健診システムソフト、すなわち健診データベース作りから解析に至るまでのソフト開発を情報学部と共同で行っている。その研究の流れを昨年度途中から本研究に取り入れ、学生の健診データベースの充実を図り、個々の学生の健診データ等に基づいた縦断的介入が行いやすいように開発しつつある。 それによって本年度、「新入生健康セミナー」という集団的健康アプローチの効果についても、BMIの変化を軸に解析検証することができた。結果としては、有意差検定までには至らなかったが、"セミナー開講後に適正体重か傾向が高まる"など効果に肯定的な介入影響を認め、若年者全体に生活習慣病リスクが高まっている現在、ポピュレーションアプローチの重要性が示唆された。 2)これまで肥満者(男>女)を中心に動脈硬化との関連でエビデンスを得たが、今年度、やせ(男<女)に着目して、超音波骨密度、骨代謝マーカー、月経、食事、運動歴など関連を男女40名ずつで調査した。データ解析は未。 3)一人暮らしの多い大学生への「食育」の必須であるとの考えで、昨年度に引き続き調査研究発表を進めた。 2 最適な介入法の検討 これまでの青年期の生活習慣病予防に対する個別・集団アプローチのシステム作りをエビデンスに基づきまとめつつある。一方で、大学生の生活様式は多様化しているようで、生活習慣リスクはある程度パターン化もしている。システム作りの中では個別アプローチとしての縦断的介入にも重点を置いているので、どのような介入や取り組みが行動変容をもたらすのに効果的か否かをプロセスを重視してデータ集積しているが、今後さらに蓄積し解析することが急務の課題である。
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