2003 Fiscal Year Annual Research Report
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15500558
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Research Institution | Kurashiki University of Science and the Arts |
Principal Investigator |
須見 洋行 倉敷芸術科学大学, 産業科学技術学部, 教授 (00107814)
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Keywords | 納豆菌 / 抗菌活性 / ジピコリン酸 / リゾチーム / ニコチン酸関連物質 |
Research Abstract |
ジピコリン酸(DPA)をこれまでのJanssn法に加え、HPLC法で測定し、11種類の糖類及び19種類のアミノ酸を基本培地である2%濃度の乾燥大豆タンパクに加え、静置培養を行いその生産量を調べた結果、糖としてはGlycerin、glucose、アミノ酸としてはGlu、Proに添加効果が確認された。同時に納豆菌が持つ血栓溶解酵素ナットウキナーゼ(NK)を標準フィブリン平板法で測定したところ、DPA生産量はNKとは相関しないことが分かった。 また、DPA添加は納豆菌のナットウキナーゼ生産量を高めることを明らかにした。即ち、納豆菌として宮城野、目黒、高橋、成瀬の4株は2mMのDPA濃度でナットウキナーゼ生産量を高め、例えば宮城野の場合のフィブリン平板溶解活性は非添加の2倍の256.1mm^2/30μl/37℃、4hr(ナットウキナーゼ活性として1,500FU.ml)であった。これは10種類のニコチン酸関連物質(2,3-DPA、2,4-DPA、2,5-DPA、2,6-DPA、3,4-DPA、3,5-DPA、イソニコチンアミド、イソニコチン酸、ピコリン酸)の添加比較でもジピコリン酸(DPA)が最も強力な効果を示すことが確認された。各種納豆菌のリゾチーム生産量を比較し、高生産菌(T株)を分離した。このものは極めて塩基性のタンパクであったが、一般の食用納豆菌である宮城野株における含量は少なかった。 一方、宮城野株は強いナットウキナーゼ活性と共にビタミンK2としてメナキノン-7(MK-7)を生産するが、細胞をリゾチーム処理するなどによってそれが培養液よりも菌体内に高含量水溶性の形で蓄積することを証明した。 その他、納豆菌はDPA、リゾチームなど強い抗菌成分を持つが相手が乳酸菌の場合は、その共存下ではむしろ増殖能の高まること、またヒトに対してそれが一種のprobiotics効果を示すことが確認された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 池田志織, 大杉忠則, 須見洋行: "血栓溶解酵素ナットウキナーゼ生産に対するジピコリン酸の添加効果"日本食品科学工学会第50回大会講演要旨集. 16 (2003)
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[Publications] 須見洋行: "食品成分による血流改善と病気予防"Food Style 21. 7巻4号. 47-53 (2003)
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[Publications] 須見洋行, 矢田貝智恵子, 岡本猛: "テンペ菌及び納豆菌が生産する血栓溶解酵素の酵素学的及び免疫学的性質"日本テンペ研究会誌. 6巻. 1-6 (2003)
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[Publications] Sumi H., Yatagai C., Yanagisawa Y.: "Natto Bacillus reacts as a vitamin K (menaquinone-7) supplement."J.Tempe Soc.Japan. 6巻. 7-19 (2003)
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[Publications] Sumi H., Yanagisawa Y., Yatagai C., Saito J.: "Natto Bacillus as an oral fibrinolytic agent : Natto activity and the ingestion of Bacillus subtilis natto."Food Sci.Technol.Res.. 10巻1号(in press). (2004)
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[Publications] Sumi H., Yatagai C.: "Probiotics using natto bacillus for anti-thrombosis and anti-osteoporosis"X VIIth International Congress on Fibrinolysis and Proteolysis Melbourne, Australia March 21. (2004)