2003 Fiscal Year Annual Research Report
教員養成段階における参加体験型環境教育カリキュラム開発のための実践的研究
Project/Area Number |
15500578
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
宮薗 衛 新潟大学, 教育人間科学部, 教授 (00209909)
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Keywords | 参加体験型環境教育カリキュラム / 教員養成カリキュラム / 他学部・地域・学校との連携 / 自然環境体験型 / 自然環境保全活動・作業体験型 / 地域調査体験型 |
Research Abstract |
本研究は平成15年度から平成18年度までの4年間にわたる実践的研究であり、本年度はその第1年次であった。本年度は4点の達成目標を掲げたが、それは以下の2つ内容に集約され、概ねそれらの目標を達成することができた。 (1)教員養成段階における環境教育カリキュラムの実態調査 実態調査として、鹿児島大学農学部と教育学部の連携による野外体験活動プログラムについての聞き取り調査を実施した。農学部の演習林を活用し、農学部学生と教育学部学生が共同で夏休みに子ども自然体験教室を運営するプログラムであり、前期の講義や演習・討議を踏まえて取り組むものである。教員養成のための環境教育カリキュラム構築に他学部の持つ施設や人的資との交流・協力が有効であるとの知見を得た。 (2)参加体験型環境教育カリキュラム構築のための複数プログラムの立案・実施・振り返り 1)実践協力団体として、新潟市東地区公民館、十日町市立水沢中学校との打合せを実施した。東地区公民館とは、今年度から「親子自然体験教室」に学部学生を参加させることで、また、水沢中学校とは昨年度の活動実績を受けて、「学校林活動」に学部1.2次学生を参加させることで話し合いを持った。 2)今年度は、3つの型の参加体験型環境教育プログラムを実施した。(1)東地区公民館主催の「親子自然体験教室」は、<自然環境体験型プログラム>であった。5月から9月までの4回にわたり、野外炊飯、里山散策、森林事業体験、川遊び、キャンプファイヤー等の活動を実施し、そこに学生13名が幼児・児童及びその保護者と共に参加して、自然環境体験の意味について学ぶ機会を設けた。(2)水沢中学校の「学校林活動」は、学校林の下草刈りに生徒・保護者・教職員と共に参加するもので、これは<自然環境保全活動・作業体験型プログラム>であり、森林保全活動の意味を体験的に学ぶものとして位置づけた。更に、(3)佐渡のトキ野生復帰プロジェクトとの関わりで、佐渡の小中学校における環境教育内容と棚田復元活動・棚田ビオトープ作りの地域活動についての<地域調査体験型プログラム>を実施した。 3)これらの活動を振り返り、現在、今年度の成果と次年度への課題をまとめる段階にある。
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