2006 Fiscal Year Annual Research Report
教員養成段階における参加体験型環境教育カリキュラム開発のための実践的研究
Project/Area Number |
15500578
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
宮薗 衛 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (00209909)
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Keywords | 参加・体験型環境教育 / 教員養成カリキュラム / 動物触れ合い型体験活動 / 栽培活動型体験活動 / 現地活動を取り入れた授業開発型体験活動 |
Research Abstract |
本年度は、4ヶ年研究の最終年度であった。今年度は3つの達成目標を掲げた。(1)新たな型の「参加・体験型環境教育カリキュラム」への取組。(2)他大学研究者との交流。(3)これまでの研究成果を踏まえて、<参加・体験型環境教育カリキュラム>可能性の提案。これらの目標を踏まえて、実践的活動を組織して、以下のような5つの実績を上げることが出来た。 1.教職科目「生活科教育法」において、<動物触れ合い型体験活動>と<栽培活動型体験活動>を実施した。<動物触れ合い型>は、獣医師の協力を得て、生活科における小動物飼育の意義に関する講義と小動物との触れ合い体験活動を組織した。受講生のアンケートを実施したところ、活動の意義が評価された。また、プランターによる草花の栽培とその観察活動を組織した。 2.新潟県国際交流協会委託事業で、中国黒竜江省での荒漠化防止のための新潟県日中友好協会による植林活動のスタディー・ツアーを実施して、それを基に学部・大学院授業で授業開発を行い、実践し、ガイドブックとしてまとめた。この授業開発のための学部・大学院授業を本研究の一部として組織した。これは、<現地視察を取り入れた授業開発型体験活動>と言えよう。 なお、成果としてのガイドブック(2007年1月発行、51頁)は国際交流協会委託事業として、新潟大学教育人間科学部社会科教育学研究室発行としたため、本研究成果物として掲載しない。 3.「教育実践体験研究」において、今年度も新潟市東地区公民館の協力を得ても、親子自然体験教に学部1年生が参加する活動を組織し、実践の積み上げができた。 4.教職科目「中等社会科教育法」において、鹿児島大学梅野正信氏及び筑波大学唐木清志氏による、現地調査を取り入れた環境教育の事例や参加体験型社会科授業の意義についての講義を実施した。講義を踏まえて、学生に参加体験型授業のあり方についてのレポート作成を課した。 5.4年間の研究期間に、教員養成段階における多様な「参加・体験型環境教育」の実績を積み上げてきた。それを踏まえて、カリキュラム構築の一定の実現性・可能性が見えてきた。現在、それらの成果を報告書としてまとめている段階である。
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