2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15500651
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
上野 直樹 武蔵工業大学, 環境情報学部, 教授 (40124177)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川床 靖子 大東文化大学, 文学部, 教授 (90119412)
田丸 恵理子 富士ゼロックス(株), ヒューマンインタフェイスデザイン開発部, 副主任研究員
蓮池 公威 富士ゼロックス(株), ヒューマンインタフェイスデザイン開発部, 主任研究員
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Keywords | 知識マネージメント / 企業 / 人工物 / 社会的ネットワーク |
Research Abstract |
平成16年度は、企業における技術的な知識がどのような形で集約され、共有されているかについてのフィールドワーク的な調査を継続した。また、携帯やパソコンのウェブブラウザー上で直接情報を入力可能なWEB ON WEBと呼ばれるシステムを設計した。このシステム上に知識システムのプロトタイプをデザインし、現場でこのシステムを用いるメンバーも関与する参加デザインの手法を用い、知識システムのインタフェースおよびコンテンツを設計した。 継続的なフィールド調査の結果、昨年度までの調査結果がさらに確証された。第一に、企業における知識とは、辞書やデータベースのようなものとしてではなく、ある種のエコロジーのようなものとして存在している。例えば、知識エコロジーは社会的組織のネットワークといったものを含んでいる。このネットワークに含まれる人工物は多岐に渡ったものである。例えば、ここで見ていくコピー機の修理技術者の事例では、技術的知識に関する人工物としては、技術センターから発行されるニュースといったものである。第二に、知識マネージメントシステムの構築と運用は、それ自体としてなされた場合、現実には、あまり用いられることはない。むしろ、社会的ネットワーク、ドキュメントなど他の人工物と関連づけをどのように行うかが知識マネージメントシステム構築の際に重要であると考えられる。 また、参加デザインによって、携帯によってアクセス可能な知識システムとしては、例えば、様々なエラーコードの簡単な解説情報、現場で日々蓄積されている技術情報のティップスなどのコンテンツが要求されていることが明らかになった。
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