2003 Fiscal Year Annual Research Report
大都市震災時における避難行動特性を組み込んだ避難所計画の有効性評価システムの開発
Project/Area Number |
15510127
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
阪田 弘一 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (30252597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 真人 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (10314303)
森田 孝夫 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (90107350)
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Keywords | 大震災 / 大都市 / 避難所 / 行動特性 / 避難生活 / 避難シミュレーション |
Research Abstract |
(1)阪神・淡路大震災における避難行動実態のモデル化について 1.震災時、特に阪神淡路大震災における避難所選択から避難所退所までの、一連の避難実態における避難者の行動特性に関する既往研究を概観した。 2.2003年7月に起きた宮城県北部地震における避難者の避難行動実態を調査・分析し、大都市部での震災であった阪神・淡路大震災における実態との比較を通し、地震発生初期に展開される避難行動の実態とその傾向について分析を行った。 3.阪神・淡路大震災での避難行動の実態から、大都市大震災における避難計画は、震災の様相により広域型と近隣型の対極的な避難が展開される可能性を視野に入れたモデルの提案が必要であると考えられた。そこで、メッシュ型広域避難シミュレーションモデルの考え方をベースとして、以下の改良点を有したプログラムの製作を2ヵ年の計画で進めている。 (1)小学校区規模の地域における被災者の詳細な避難行動もシミュレーションできるようにするための、メッシュの規模設定のフレキシビリティ向上。 (2)被災者が自主避難を行った場合の行動ルールへのハフモデルの導入。 (3)シミュレーションを簡便に行え、またシミュレーション結果がビジュアルで容易に把握できるようなインターフェースの開発 (2)地域住民への大震災発生時における避難行動に関する意識調査について 当研究機関の阪神・淡路大震災時における避難所調査の対象地域であった、神戸市の灘区(非火災地域)および長田区(火災地域)の2地域を対象に、大震災発生時の避難行動に関するアンケート調査を実施した。 主な質問項目は、・大震災発生時の行動 ・想定する避難先や避難ルート ・許容できる避難生活の期間や生活の質 ・避難所入所、退所を決定する外的要因、などである。
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