2003 Fiscal Year Annual Research Report
「気づき」のレベルと言語変化-首都圏方言における調査を中心に-
Project/Area Number |
15520295
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
田中 ゆかり 日本大学, 文理学部, 助教授 (40305503)
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Keywords | 首都圏方言 / 気づきにくく変わりやすい方言 / アクセント / 形容詞活用形アクセント / 音声アンケート式調査 / 世田谷区言語調査 |
Research Abstract |
2003年度は、大きく2点の研究調査と成果発表を行った。 まず、1点目は、これまで申請者が行ってきた首都圏方言を対象としたアクセント調査データに基づく、研究論文の発表を行った。それが、「首都圏方言における形容詞活用形アクセントの複雑さが意味するもの-「気づき」と「変わりやすさ」の観点から-」(『語文』116・日本大学国文学会)である。首都圏域で複雑な言語状況となっている形用詞活用形アクセントをとりあげ、「気づきにくく変わりやすい方言」の特質について検討を加えた。従来、アクセントは、言語事象のうちでも「変わりにくい」ものの代表として取り扱われてきている。しかし、当該論考では、フイールドワークデータと音声アンケート式調査によるデータ、先行研究データを用い、「変わりにくい」というアクセントの性質に疑問を投げかけた。 次に、さらに首都圏の言語として、重要ながら、これまでほとんど調査されてこなかった、東京の「新山手」地区の代表である、世田谷区の言語調査を、本務校の授業とリンクさせながら中学生長と・高年層調査を実施した。一部結果について、『世田谷言語調査報告書』(私家版)として、刊行した。また、調査協力者へのフードバックを兼ねて、HP版の報告書を本務校学科HPにも掲出した(世田谷のことばhttp://www.chs.nihon-u.ac.jp/jp dpt/field03/)。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 田中 ゆかり: "ネット検索は言語研究の役に立つか"日本語学臨時増刊号 データとしてのコーパス. 22-5. 111-123 (2004)
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[Publications] 田中 ゆかり: "首都圏方言における形容詞活用形アクセントの複雑さが意味するもの-「気づき」と「変わりやすさ」の観点から-"語文. 116. 01-25 (2003)
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[Publications] 田中 ゆかり: "方言の実態"日本医事新報. 4155. 120-121 (2003)
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[Publications] 田中 ゆかり: "方言・社会言語学"文学・語学. 178. 142-147 (2004)
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[Publications] 田中ゆかり 他(共著): "調べみようくらしの言葉 関東地方巻"ゆまに書房. 100 (2004)
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[Publications] 田中ゆかり 編: "世田谷言語調査報告"私家版. 100 (2004)