2004 Fiscal Year Annual Research Report
グローバリゼーション下の国際通貨・金融システムの変容についての研究
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15530124
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
石橋 貞男 和歌山大学, 経済学部, 教授 (50133921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高嶋 雅明 和歌山大学, 経済学部, 教授 (90031848)
加藤 國彦 和歌山大学, 経済学部, 教授 (00233784)
今田 秀作 和歌山大学, 経済学部, 教授 (60201943)
金澤 孝彰 和歌山大学, 経済学部, 助教授 (50252838)
大森 拓磨 和歌山大学, 経済学部, 講師 (00334219)
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Keywords | 都市銀行上海支店 / 上海金融市場 / サフォーク・システム / フリーバンキング / 金融セーフティネット / アメリカ中央銀行制度 / 中国マクロ経済政策 / 中国財政政策 |
Research Abstract |
平成16年度第1回研究会は,平成16年9月21日に開催。報告者と論題は,高嶋雅明「都市銀行の海外展開と上海金融市場-1910年代を中心として-」。要旨は「第1次世界大戦期以降,日本の都市銀行群の上海支店は,上海・大連間,上海・日本本国間の為替取引に介在して金融活動を積極的に行ったことを資料から具体的に明らかにしようとした。他方で,同支店群は上海で展開されていた日系企業への融資活動は必ずしも,積極的でなかったことも示した。」第2回研究会は,平成17年2月22日に開催。報告者と論題は,大森拓磨「サフォーク・システムの展開の意義-アメリカ・フリーバンキング論の成否をめぐって-」。趣旨は「黎明期アメリカ・ニューイングランドにおいて民間ベースで地域的な信用秩序の管理を実施した『サフォーク・システム』の展開を紹介し,それが民間銀行による中央銀行的な機能の体得過程であると意義付けた。この意義付けによって,これまでフリーバンキング論を擁護する根拠とされてきた『サフォーク・システム』が実はそうではなく,アメリカ中央銀行制度の萌芽的な一形態とした。」 出張としては,加藤國彦が東京大学経済学部図書館で科研テーマに関わる資料・文献を収集した。大森拓磨が,慶応義塾大学三田メディアセンターにて,黎明期アメリカ地域単位での金融セーフティネットの実態状況をさぐる趣旨で,洋雑誌文献(『Sound Currency』の閲覧・複写を行った。高嶋雅明が,外務省外交資料館・国会図書館にて,両大戦間期の上海金融市場における日本の都市銀行の活動状況に関する資料調査と収集を実施し,必要資料類のマイクロ撮影依頼と複写を行った。金澤孝彰が,吉林大学に出張し経済学院長・宋冬林教授らと,中国のマクロ経済政策や財政金融政策について意見交換をし,図書室で資料収集した。また,高有福・吉林省発展計画委員会経済研究所所長には,吉林省の経済状況について教示を得た。
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Research Products
(6 results)