2005 Fiscal Year Annual Research Report
「学校評議員」制度の機能確立のための地域・学校連携システムの開発
Project/Area Number |
15530488
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
菊池 龍三郎 茨城大学, 学長 (80007757)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 恵吾 茨城大学, 教育学部, 助教授 (30312804)
望月 厚志 茨城大学, 教育学部, 教授 (40239570)
|
Keywords | 学校評議員 / 開かれた学校 / 特色ある学校 / 外部人材 / 総合的な学習の時間 / 地方教育行政 / 地域連携 / ゲストティーチャー |
Research Abstract |
学校評議員制度における「地域連携」の事例研究 学校評議員制度を「地域連携」「開かれた学校」の面から積極的に活用している学校の事例の検討を行った。 注目した事例を挙げれば、学校評議員に「総合的な学習の時間」等のゲストティーチャーとして教育活動に参加してもらい、学校経営・授業展開・子供の活動の様子を直接知る機会を設定する試みを展開している茨城県ひたちなか市立市毛小学校の活動がある。 本年度は同校の校長と教頭に対するヒアリングを進めるとともに、教職員からのヒアリングにも着手した。また評議員の授業内容の検討を行った。 事例の検討の結果、次のようなことが明らかとなった。すなわち第一に学校評議員が実際に授業をはじめようとする教育活動に直接関わったことにより、学校長に対する提言が子どもの実態に即した、より実質的なものとなったこと。第二に子どもの実態がわかったことにより、学校評議員が地域社会の中に子どもが活動できる場作りに積極的に参画したこと。第三に教職員が外部人材の有効な教育活動に触れることで授業が活性化したこと、また地域素材を教育活動に積極的に取り入れる傾向が生まれたことなどの点である。 一方で学校評議員の学校に対する見方が教職員の立場に近くなり、学校にとって厳しい提言がなされなくなるなどの点も課題として残ったが、効果面を考慮すれば、学校評議員に教育活動に参加する同校の試みは、「地域連携」という観点から有効な実践であることがわかった。
|