Research Abstract |
平成15年度は,(1)学校教育に利用可能なGISリソースのディレクトリ作成,(2)学校教育に利用可能なGISソフトの比較検討,(3)現職教員を交えたGIS技能習得,(4)新学習指導要領における教科内容とGIS適用の検討,(5)教員養成(教員研修)におけるGISの技能習得プログラムの検討を計画した。 (1)については,Arc/View,カシミール3D,MANDARA,GeoStudioなどのGISソフト,農業集落カードや国勢調査などのデジタルデータを収集・購入し,その一覧を作成した。またGISと教育に焦点をあてて,174件(2003年2月時点)の関連文献を収集し,そのデータベースを作成した。(3)については,GIS day in関西,GISキャンプなどの講習会に参加し技能の向上を図るとともに,兵庫教育大学において現職教員を対象にGIS技能習得の勉強会を実施した。(4)については,小・中・高の現職教員とともに,兵庫県加東郡教育委員会の協力を得て,小学校3・4年で用いる地域学習副読本のGIS化に取り組んだ。(5)については,兵庫教育大学大学院の授業科目「地域地理学研究法」(受講生のほとんどが現職教員)において,GISの基礎知識の講義に加え,カシミール3DとMANDARAの操作実習ならびにそれらを用いた初等・中等教育における教材開発を授業内容に取り込んで実施するとともに,その授業評価をおこなった。(2)について,本年度は十分な検討ができなかったが,検討するGISソフトは本年度においてすでに完了しており,来年度に詳細な比較検討をおこなう。当初計画以外では,兵庫県立神戸北高校で開設されている科目「地域研究」でのGIS導入をその授業担当者とともに,検討するとともに,研究分担者自ら授業の一部を担当するなどの授業実践をおこなった。 研究成果として,南埜(2003),南埜(2004)を発表した。
|