2006 Fiscal Year Annual Research Report
軽度発達障害児の自己意識の発達と教育環境力促進のための縦断的研究
Project/Area Number |
15530613
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 真理 東北大学, 大学院教育学研究科, 助教授 (70274412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 徹 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (80113885)
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Keywords | 軽度発達障害児 / 自己意識 / ADHD / 広汎性発達障害 / 特別支援教育 / 親 / グループワーク |
Research Abstract |
「目的(1)軽度発達障害児をとりまく社会的環境について実態調査する」に関して:軽度発達障害児の母親98名を対象に、育児肯定感と、父親の育児に対する母親の認識との関連性について、調査を行い、この研究成果を投稿論文としてまとめ、特殊教育学研究誌上に研究資料として印刷中である。また、軽度発達障害児の父親を対象に育児意識の変容過程について面接調査した結果は、第44回日本特殊教育学会で発表された。 「目的(2)軽度発達障害児の自己意識のありかたを検討する」に関して:軽度発達障害児の自己意識の発達について、障害の告知と自己への問いとの観点から検討した結果について、東北大学大学院教育学研究科研究年報に論文を発表した。注意欠陥多動性障害児の自己意識の発達について、課題遂行に対する原因帰属からの検討を行なった。この研究成果は第44回日本特殊教育学会で発表された。また、自己評価と自尊心との関連から自己意識について検討し、この研究成果は第44回日本特殊教育学会で発表された。高機能広汎性発達障害児の自己意識の発達については、課題遂行に対する原因帰属からの検討を行なった。この研究成果は第15回日本LD学会で発表された。 自己認識に関する発達的検討をすすめるため、定型発達児を対象に調査を行い、この研究成果は、東北大学大学院教育学研究科教育ネットワーク研究室年報7巻に掲載される予定で現在印刷中である。 「目的(3)軽度発達障害児に対する心理臨床的援助、教育支援についてその方法の有効性や変容のプロセスを解明する」に関して:児童期の軽度発達障害児のグループワークにおける他者への志向性の過程および子どもの対人関係の困難さを主訴として来談した親に対する集団心理面接過程に関する縦断的な検討を行った。これらの研究成果については、東北大学大学院教育学研究科教育ネットワーク研究室年報第6巻において掲載された。
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