2003 Fiscal Year Annual Research Report
障害乳幼児を抱えて就労している保護者に対する地域の特色を生かした教育的サポート
Project/Area Number |
15530635
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Research Institution | The National Institute of Special Education |
Principal Investigator |
小林 倫代 独立行政法人国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 研究室長 (00300715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宍戸 和成 独立行政法人国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 研究部長 (40332168)
久保山 茂樹 独立行政法人国立特殊教育総合研究所, 聴覚・言語障害教育研究部, 主任研究官 (50260021)
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Keywords | 障害乳幼児 / 保護者 / 地域の特色 / 教育的サポート / 生活スタイル |
Research Abstract |
本研究は、障害のある乳幼児を育てている保護者を対象にその生活の実態を把握し、支援のあり方を検討することが目的である。北海道旭川市・福島県いわき市・群馬県藤岡市・横浜市・富山県黒部市・静岡県沼津市・山口県山口市・福岡県古賀市にある8ヵ所の障害児関係機関に所属する職員に研究協力を依頼し、アンケート用紙の配布を依頼した。アンケート調査の対象は、その地域に在住する10歳以下の障害乳幼児を抱えている保護者(養育者)であり、アンケートの内容は(1)養育者の生活スタイル、(2)障害乳幼児を育てていく上でのストレス、(3)必要な教育的サポートに関する29項目からなる「養育者の生活スタイル調査」である。アンケートは、831通発送し、382通(回収率46%)の回収があった。 アンケート結果については、現在、集計・分析中であるが、これまでに分かったこととして次のようなことが挙げられる。アンケートの記入者や子どもと関わる時間の多いのは、母親が多く、その結果はどの地域も共通しているが、同居している人数や近隣に住んでいる親族数等は、地域によって差があった。この結果は「地域の特色を生かした」サポートということの重要性をあらためて考えさせられた。また、養育者の生活は、食事・入浴・睡眠などをゆったりととることはあまりなく、日々、疲れている状況であることが結果から示されている。また、子どもの障害の違いによって、子育てに対する気持ちやイメージに違いがあることが予想された。この集計・分析は、来年度も継続して行う予定である。さらに、来年度は、個別のインタビュー調査で保護者に直接会って、調査では分かりにくい生の声を聞き、アンケート調査の内容をより実態の見えるものにしていく計画である。
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