Research Abstract |
18年度の科研費報告であるが4年間に渡りこの研究費で研究したことと将来構想、も含め記述します。 この研究費で、詳細に述べれば、2003年(Edinburgh Math.),2005年(J.Alg.)、2006年投稿中の論文等で仁科賞受賞者の大久保進氏と共にU=Im 0に(-1,-1)-F-K.t.s.の三項系構造が入り,T=Im 0【symmetry】Im 0にanti Lie triple systemが構成され,L(T)=Der T【symmetry】Tとして,31次元のsimple Lie superalg.G(3)がroot系を用いず,フェルミニオンの一般的性質が次数のスーパー化を用いずに構築できました。標数0の代数閉体上のsemi simple Lie algebra gにおいては,g=g_<-2>【symmetry】g_<-1>【symmetry】g_0【symmetry】g_1【symmetry】g_2,[g_i,g_j]≦g_<i+j>なる分解が存在します。g_1なるベクトル空間を代数系という立場から考察すると,二項演算では閉じていないが,三項演算(triple product)の考えにおいて閉じている.そしてこれは対称空間の概念と密接に関連する.Jordan triple systemsの拡張と見なせるFreudenthal-Kantor triple ystem(F.K.t.s.)というconceptに到達した。 海外共同研究者(Okubo, Daniel, Elduque, Kantor)との共著の結果が得られ,数理科学におけるこの分野の特色ある発展開が考えられた。今後予想される結果は,三項系を用いた代数系によるリー超代数とジョルダン超代数の具体的構成であり,この例外リー環を構成・表現するroot系,Cartan matrixによるCartan, Weyl, Kac, Moody(無次元版として)etc.によるものの物理への応用が考察され、発展できると考えます。 一方,Jordan algebraに関連した方向として,Jacobson, Chevalley, Freudenthal, KantorによるG_2, F_4とE_6, E constructionが存在した.Jacobsonの研究の流れとして,三項系からLie algebra,もっと一般にLie superalgebra, Kac-Moody algebras, Jordan superalgebrasを構成・研究したいと思います.
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